他国の排出量も背負う中国

他国の排出量も背負う中国。 中国の輸出に含まれる二酸化炭素排出量というのは、各国が中国の製品を輸入することによって自国で製品を生産しなくてすみ、それによって免れた二酸化炭素排出量である…

タグ: 土壌 水 空気 汚染 炭素

発信時間: 2010-10-11 14:16:40 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

2009年10月、中国人写真家の盧広氏によるドキュメンタリープロジェクト「Pollution in China」が第30回ユージン・スミス賞の撮影賞を受賞した。この作品は非常にショッキングな40枚の写真からなり、どの写真の背後にも悲惨な物語が隠されている。河南省東南部の洪河流域では、3つの大型工場が20年余りにわたって汚水を垂れ流したため、沿岸の200の村の40万以上の人々の飲用地下水が汚染され、癌発生率が高くなった。このような悲劇は決して孤立して発生しているわけでない。中国はすでに最も有害で最も有毒な生産過程が集中する世界の生産の場となっている。世界の資源を大量に消費しているだけでなく、中国の生態環境にも大きな損害をもたらしているのだ。2004年の中国の貿易依存度70%に照らして計算すると、対外貿易による環境及び資源の代価は年間1190億ドルにのぼる。

土壌や水、空気の汚染はほとんど中国に留まるため、西洋諸国はこれに特別な関心は抱いていない。彼らが気にしているのは二酸化炭素の排出である。中国は温室効果ガスの最大の排出国となり、国際社会の批判の最大のターゲットとなるだろう。

中国社会科学院都市発展環境研究センターの潘家華研究員によると、2006年の中国の輸出に含まれる二酸化炭素排出量は約18.46億トン、輸入に含まれる二酸化炭素排出量は約8トンで、純輸出に含まれる二酸化炭素排出量は10億トンを超えた。しかし、中国の輸出に含まれる二酸化炭素排出量というのは、各国が中国の製品を輸入することによって自国で製品を生産しなくてすみ、それによって免れた二酸化炭素排出量である。言ってみれば、中国は各国に代わって巨大な排出量を背負っているのである。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年10月

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