中国の多くの地域では23日に黄砂が発生し大風が吹き荒れた。甘粛省民勤県は17年以来、最も深刻な砂嵐に襲われ、一部の場所では視界がゼロに。また新疆ウイグル自治区のトルファンでは、風速が32.7メートルから36.9メートル以上に達し、風が吹いていた時間は記録を取り始めて以来最長だった。内モンゴル自治区の阿右旗でもこの34年でもっとも強い黄砂が襲い、多くの牧畜民の家屋の屋根が吹き飛んだ。
甘粛省は24日から今年3度目の地域的な砂嵐に見舞われ、敦煌、酒泉、張掖、民勤など13の地区では、それぞれ強度の異なる砂嵐が発生し、民勤では24日の夕暮れにほとんど何も見えない状態になった。
気象データによると、24日12時にこの17年で最も強い砂嵐が河西回廊を襲い、19時09分には民勤県に到達、最大瞬間風速は28メートル、視界ゼロになり、強烈な砂嵐は約2時間にわたって続いた。この間の2分間は、空が砂に覆われ、目の前は何にも見えず、前に進むことも困難だったという。
地元の気象部門は機を逸せず予報を出していたことから、民勤県ではこの悪天候による死傷者は出ず、強風で発生した13カ所の火災もすぐに消し止められた。
民勤県三雷鎮で大風で被害を受けたビニールハウス(4月25日)