国務院南水北調弁公室の統計によると、中国南方地域の水を北方地域に送る「南水北調」プロジェクトの東ルート・中央ルート一期工事の投資額は累計971億6千万元に達し、建設中のプロジェクト投資総額の46%を占めた。これまでに、中央ルートは幹線の主体工事が全て着工し、連結工事の段階に入っている。東ルートは水汚染対策プロジェクトが全て着工し、予定通りの通水実現に向け、基礎を固めた。「人民日報」海外版が29日に伝えた。
南水北調の東ルートは2013年に通水、中央ルートは2014年の増水期後に通水する予定。5月末までに下達された東・中央ルート一期工事の投資予算は累計1383億7千万元に達した。うち、昨年の年度投資額は480億元に達し、これは着工前7年間分の総和に相当する。
プロジェクト建設は順調に進んでいる。丹江口ダムは、越流ダム部分を除く全ての部分で嵩上げ工事が終了し、中央ルートと東ルートの黄河横断トンネル工事も全て貫通した。また、中央ルート幹線の連結工事、地方の関連プロジェクトも始動している。プロジェクトは工期を守る一方で、品質も確保しており、昨年のプロジェクト品質合格率は100%に達した。このほか丹江口ダムの住民移転はこれまでに累計14万9千人にのぼり、移転業務は穏当に実施されている。
今年は南水北調への投資を引き続き増やし、投資額は540億元以上に達する見込み。うち、プロジェクト建設投資は330億元で、年度投資規模はプロジェクト着工以来最大となる。(編集SN)
「人民網日本語版」2011年6月29日