中国が国土緑化を科学で後押し、緑の生態防壁を構築へ

中国が国土緑化を科学で後押し、緑の生態防壁を構築へ。中国国務院弁公庁はこのほど発表した「科学的緑化に関する指導意見」で、各地方政府に国土緑化を科学的に推進するための指針を示した…

タグ:国土緑化

発信時間:2021-06-20 12:35:06 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 中国国務院弁公庁はこのほど発表した「科学的緑化に関する指導意見」で、各地方政府に国土緑化を科学的に推進するための指針を示した。この「指導意見」の見どころとは?国土緑化活動で科学的思考をどのように具現化するべきか?第14次五カ年計画期間中に科学的緑化をどのように実施するか? 6月7日に開催された国務院政策定例ブリーフィングで、国家林業草原局副局長の劉東生氏と住宅都市農村建設部都市建設司司長の韓煜氏、農業農村部農村社会事業促進司司長の何斌氏がこれらの問題について説明した。


 ■「量」重視から「量と質」の双方を重視へ


 持続的な国土緑化活動を通じて、中国の森林と草原の資源量は年々急速に増加し続けており、世界で最も森林資源が増加した国となった。 国家林業草原局の最新データによると、中国の森林率は23.04%に達し、森林資源量の目安となる森林蓄積は175億立方メートルを超え、30年連続で「ダブル成長」を維持、草原の総合植生被覆率は56%に達した。


 劉東生氏は、「中国の緑化活動は第14次五カ年計画期間中に、これまでの『量』重視から『量と質』の双方を重視する考え方に転換する見通しだ」と指摘。そのため「指導意見」は、全体要件・主要課題・保障措置などの観点から、科学的緑化について系統的に計画し、◇緑化用地の合理的な配分計画、◇水資源の合理的な利用、◇植栽樹木や草花の科学的な種類選定、◇緑化設計施工の規範化、◇重点地域での植生回復の科学的推進など、一連の技術的措置と管理に関わる要件を提起した。


 ■地域の実情に応じた都市・農村の緑化活動を推進


 都市において、緑化建設は住民の生活の質に関わる。統計によると、現時点で、中国都市部の市街地では緑地面積が230万ヘクタール以上に達しており、2012年以前に比べて約50%増加した。同時に、都市公園の建設も増え続け、約1万8千カ所の都市公園が完成した。


 「『指導意見』によると、住宅都市農村建設部は都市生態の修復を積極的に推進し、都市の損傷した山地や水域と放棄地などを科学的に緑化再生する方針だ。また、都市再開発とリンクさせ、空白地帯を残して緑地を増やし、違法建築を取り壊して緑地を建設、チャンスを逃さず緑化を推進、屋上や壁面などの立体緑化を強化し、可能な限りの緑化を実現、都市生態系の炭素吸収能力を持続的に高める考えだ」と韓煜氏は述べた。


 「将来的にはバランスよく公園を分布させ、『住民が300メートル行けば緑を、500メートル行けば公園が見えるようにする』という目標の実現を目指し、住民の娯楽や健康づくり、防災避難といった都市の緑地の総合的な機能向上を図る」。韓煜氏は、農村から都市への大樹移植など不適切な取組に断固として反対し、景観の追求ばかりにこだわることを回避、都市の緑化活動を経済的かつ現実的な方法で推進すべきと述べた。


 農村では、緑化・美化活動の進展も農家にとっては居住環境改善に向けた重要な要素だ。「農村緑化の多様性を高めるには、画一的な手法を回避するべきだ。村の自然条件や産業の特性に応じて、農家の意向や習慣を十分に尊重した上で、地域の条件に合わせて、樹木や草花に適した方法で取組を推進し、農村の特色を反映させる必要がある」。何斌氏は、「農村では樹木の伐採を慎重に行う必要がある。農村の古い樹木や伝統的な樹種の保護に注意を払い、農村の有り様を残すべきだ。春には花を見て、秋には果物を食べ、農民が木陰でおしゃべりできるように、美しい農村に美しい郷愁を留めておけるようにする必要がある」と語る。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年6月20日



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