「神舟」は中国が独自で開発した有人宇宙船で、これまでに計9機が打ち上げられている。うち1号、2号、3号、4号、8号機は無人での実験飛行に成功しており、神舟5号、6号、7号、9号機は有人宇宙飛行を果たしている。
宇宙船は軌道船、帰還船、 機械船およびアタッチメント・モジュールで構成されている。軌道船は宇宙飛行士の居住スペースや実験室となっている。帰還船は宇宙船の制御室である。宇宙飛行士は打ち上げ時および地球帰還時に帰還船に乗り込む。機械船は支援船とも呼ばれ、宇宙飛行中および地球帰還時に必要な電力や推力を供給する。アタッチメント・モジュールは現在、宇宙空間科学技術用の実験設備を装着するために用いられている。
「神舟」のミッションは、中国の有人宇宙飛行における第一ステップとして、各種関連技術を検証することにある。現在、宇宙飛行士を宇宙空間に送り出し、安全に地球へ帰還させることには成功している。また、船外活動やランデブーやドッキングも果たしている。中国の宇宙ステーション実験機「天宮1号」が打ち上げに成功した今、「神舟」は地球から人員や補給物資を送り届ける輸送機として用いられることになる。