鳥平家には3人もの子供がいるため、経済的にそんなに余裕があるわけではないので、子供の独立性を育んでいるそうである。子供たちは、両親に「迷惑」をかけないよう、普通はバイトをやっているようである。真衣ちゃんからも、中国に半年か一年かの交換留学をするつもりなので、塾で英語を教えることで生活費を稼いでいると、感心な話を聞いている。
一日だけのホームステイが終わり、鳥平一家にさよならを言う時は、この情熱的な家族との別れが心残りだった。特に人懐っこい真衣ちゃんのことは、まるで自分の妹のように思ってしまった。素晴らしいホームステイにしてくれて、「ありがとう」と言いたい気持ちでいっぱいだ。
合宿セミナーで山田知哉氏と筆者(右)
最も啓発的な話し合い ─若い「中国通」との出会い─
日本には多くの「中国通」がいるとは分かっていたが、A団と立命館大学との合同合宿セミナーで山田知哉君に出会う前には、こんな若い「中国通」に出会ったことがない。
山田君は立命館大学の四年生で、東洋文化を専攻している。背が高く肌が白く、気品もあり、生粋の「80後」(中国の1980年代に生まれた世代を指す)で、中国語を自由に操る。東洋文化を習うきっかけは、大学受験の時、魔が差したように「三国史」など中国の古典文学に夢中になってしまい、中国語を習いたくなったのだという。上海で一年の交換留学の経験もあるうえ、平日も沢山の中国の若者と頻繁に交流しているため、セミナーでは私たちと中国語で話し合い、支障も殆んどない。「80後」の間で流行っている冗談も、中国の最近の映画やドラマも、そして侠客小説の主人公「韋小宝」までもよくご存知である。
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