何年か経って2008年8月のことを振り返る時、4月の怒りや5月の悲しみを経て、中国の国民がいつの間にか成熟したことに気づくだろう。
長い間、待ち望んでいたオリンピックがやってきた時、多くの人は理性を回復し、実際の行動で外国の人たちを驚かし、自分でも満足ができる答えを出した。
中国に長い間留学している加藤嘉一さんは、8月15日夜に秦皇島市五輪体育センターで行われることになっていた、女子サッカーの中国対日本の準決勝を少し心配していた。それは両国の複雑な歴史や今のいざこざが観客たちに影響するのではないかと思ったからだ。
加藤さんは知らないかもしれないが、中国の観客たちは、8月6日に行われたサッカー女子の日本対ニュージーランド戦で、選手たちに拍手や喝采を送っている。
試合の後、加藤さんは、「選手たちはスポーツ精神に基づき、観衆たちはスポーツはスポーツという精神でこの試合を観戦した」とインタビューで答えた。
サッカーのほかにも、卓球の福原愛選手は中国の観客の注目の的だった。福原選手が8月14日にオーストラリアの華人の苗苗選手と戦った時、中国の観客は、「愛ちゃん負けないで、愛ちゃんがんばれ」と応援した。
これは4年前に北京工人体育場で行われた、アジアカップ決勝でのサッカーファンたちとは大きな違いだ。中国の人たちは歴史をしっかりと心に刻み、歴史を乗り越えている。
「チャイナネット」2008年8月26日