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斎藤文男氏:中国人学生が見た日本人像
発信時間: 2008-12-10 | チャイナネット

南京大学日本語学部専家・斎藤 文男

名古屋市と姉妹友好都市を結び今年30周年になる南京市で11月1日、「名古屋デー」が開かれ、中国人学生が開催準備の手伝いや日本語通訳をした。学生は日本語を専攻している4年生を中心とした20人。日本人と一緒に仕事をしたのはほとんどが初めてだった。彼らはこの体験で驚いたことや感心した日本人像の感想を綴ってくれた。

そろいの法被を着て記念撮影の中国人学生

準備は開催日前日から行われ、会場の設営から始まった。名古屋市を紹介するポスターや写真の展示、生花や茶道のお点前を演じる場所つくり、机やマイクの設置、入場者に配布するプレゼントやアンケートの用意など細かい仕事がたくさんあった。学生たちは体を動かす仕事に慣れていないため、休憩があったとはいえ、1日8時間立ちっぱなしの労働はこたえたようだ。宿舎の寮に戻ってから“足が棒のようになった”と話し合っていた、という。

◇仕事に対する真面目さと几帳面さ◇

この準備で多くの学生が驚き、感心したことは、日本人の仕事に対する真面目さと几帳面さだった。ポスターや写真を展示する場合、両面テープを裏側に貼り、表にはテープを見えないようにすることや、少しでも曲がっていると何回もやり直していたことだ。「中国人だったら、表から透明なテープで貼り付け、少しぐらい曲がっていても気にしないだろう」と、驚きを表現していた。

名古屋市の水族館にいる魚がすでに死んでいなくなっているが、持参したパンフレットには、まだ生きているように書いてあった。日本人の係員は、お断りと陳謝を書いた紙切れをパンフレットに一枚ずつはさんでいた。中国だったら、このようなことはしないだろうと思い、「日本人のできるだけ手抜きをしないようにしている態度はとても人を敬服させるものだ」と、感心していた。

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