巴音朝魯・中国共産党寧波市委員会書記は22日午前、浙江省を訪問した日本青少年友好使者代表団の第1分団と面会し、歓迎の意を表した。中日両国の青少年はその後、両国の経済発展や現在の世界的な金融危機について話し合った。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
第1分団の矢野作太郎団長は「2日間の訪問を通じて、寧波への全面的な理解が得られた。だが近接する上海と比べ、寧波への日本人の理解はまだ十分でない」と指摘。寧波が2010年の上海万博のチャンスを捉え、杭州湾海上大橋を利用して、対外PRを行い、観光業を積極的に発展させ、日本人を含む外国人の訪問・投資をより多く誘致することを提案した。また「中国東南沿海部の重要な港湾都市として、寧波が港湾貿易と産業面の独自の強みを発揮して、両国の投資・貿易協力の一層の強化に貢献してほしい」とも述べた。
代表団はその後、雅戈爾(ヤンガー)集団株式公司を見学。愛知県でアパレル業に携る鈴木雅貴さんは、雅戈爾集団の大規模な生産ライン、従業員の熟練技術、製品のすばらしいデザインに深い感銘を受けた。特に感慨深かったのは、金融危機に対応するための中国のアパレル企業の努力だ。鈴木さんは「日本の多くの大手アパレル企業は不動産や金融投資に手を伸ばしており、金融危機の影響で、擬制資本バブルの破裂が生じやすい」と指摘。日本のアパレル企業はもっと本業に専念し、実体産業の発展に投資してほしいと述べた。
遼寧省瀋陽市では、第2分団教育グループの一行24人が、東北育才学校と瀋陽市瀋河区文芸路第2小学校を見学し、後者の教諭や児童と交流した。代表団のメンバーは日本の各都道府県の教育当局の担当者や高校教師で、中国を初めて訪問する人が大多数なので、中国の初等・中等教育についての理解も深くない。各メンバーは中国の学校の進んだ設備や子どもたちの勤勉な学習態度に深い感銘を受けた。
「中学校では、進んだ自動車運転教室を見学しました。小学校では、ほんの10歳前後の児童が流暢な英語で私と会話しました」。千葉県立千城台高等学校の秋元孝敏・教務主任は、中国の学校教育の厳格な管理、生徒たちの学習への努力、小さい頃から自分の理想と学習目標を確立している様子などに、深い感銘を受けたと言う。「今回耳にし、目にしたもの、このような調和ある学校の雰囲気を日本に持ち帰り、日本の生徒たちももっと学習に努力できるようにしたい」。
文芸路第2小学校では、両国の教育の現状や問題について熱い議論が交わされた。英語教育から一人っ子教育まで、教師の育成から生徒の社会実践活動まで。用意された1時間では、双方の必要を満たすにはとても足りなかった。崛川忠道さんは「元々は中国の生徒たちの課外活動を現場で見てみたかったので残念ですが、これは次回果たすしかないですね」と述べた。
「中日の教育界はたくさん交流し、たくさん学び合うべきです」。市村裕子さんは今回のような人と人との交流と接触を通じて、これまでの一方的な誤解を取り除き、新たな発見を得ることができたと言う。「この意義から言って、こうした交流は両国の友好、特に若者の交流にとって非常に重要な意義があります」。
「人民網日本語版」2008年12月23