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私の日本の友人――永倉さん |
発信時間: 2009-02-02 | チャイナネット |
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小説は短編のものだった。永倉さんは、国際電話をかけてきて、それを読んで涙を流したことを私に告げた。正に、その国際電話以後、私は永倉さんを本当の友人とみなすようになった。永倉さんは私を理解してくれた、中国人を理解してくれた。そして、私も永倉さんを理解できるようになったのである。 去年の夏、永倉さんは再び南京にこられた。私は空港から直接自宅に案内し、家族ぐるみで晩餐のテーブルを囲んだ。三時間近い晩餐パーティ。永倉さんは食事の合間に、中国の文革の時代、自分と日本の若者は、どんな風にして中国の放送を徹夜で盗聴したかを語り、『東方紅』、『大海を行くにはカジ取りにたよる』などの歌が歌えることを紹介した。永倉さんはお酒をたくさん飲み、中国の歌を次から次へと歌ったので、家人たちは大笑い。家族の宴会である。永倉さんは我が家の親戚の一員になっていた。 その翌日、私は妻と、蘇州の古き里――同里に同伴し、楽しい一日を過ごした。この時も、私はあまり話さず、たいてい、妻と娘が永倉さんのお話の相手だった。でも、永倉さんは、もう私を無口な男性と言わなくなった。 春節も間近になった。日本は中国と同じように、昔は春節を過ごしたとか。一衣帯水、両国の距離はそれほど遠くはない。この機会を借りて、私と家人は心より永倉さん一家のお幸せを祈りたい。 (本文の著者、趙本夫は中国の有名作家、現職は江蘇省作家協会副主席。代表作には『無土時代』、『刀客と女性』、『混沌世界』、『空穴』など数十篇、英語、ロシア語、日本語などに翻訳され、そのうち、『砕けた瓦』、『天下無賊』、『靴直しと市長』など十数篇はすでに日本で出版されている。本文はアメリカの中国語新聞紙『亜美時報』2008年3月8日から翻訳。訳者:曾麗卿) 「チャイナネット」2009/02/02 |
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