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日本、ソマリアへ護衛艦派遣―中国への対抗意識から
発信時間: 2009-02-24 | チャイナネット

1つ目は、各国が国際的な義務を果たす必要があると考えている点。ソマリア沖で海賊行為が多発しているため、国連安全保障理事会は昨年12月に、1851号決議を採択し、関係国家および地域機構が同沖に軍隊を派遣し海賊行為防止に取り組むことを認めた。海賊対策には多大な経費が必要となり、恐らく一国家だけでは対応不可能であることから、国際協力は必然的な選択である。

 

2つ目は、各国の軍艦による護衛には多大なコストがかかるが、海賊が要求する身代金に比べれば無駄な支出ではないとする見方。例えば、ウクライナの貨物船の解放のために、船主側が海賊に支払った身代金は350万ドルに上ったという。各国がソマリア沖に護衛のための軍艦を派遣しなくても、自国の領海における航行や護衛活動などで経費がかかっている。

 

3つ目は、海賊行為阻止を国家イメージに関わる問題と捉えている点。一国の海軍が自国船舶の安全な通航を確保する能力がなく、他国の海軍による護衛活動に依存すれば、民族の尊厳が傷つくことになる。こうした考え方は誰もが持っているものである。ソマリア沖の海賊問題を短期間で解決できなければ、今後、より多くの国がソマリア沖・アデン湾に軍艦を派遣するとみられる。

 

4つ目は、ソマリア沖への派兵の機会を利用し海軍の運航能力を高め、その実力を示そうという各国の思惑である。実際、今回の派兵は非常に得がたい演習の機会でもある。インドなどは最新鋭の軍艦を派遣し、各艦交代で護衛活動に当たらせることで、海軍の訓練の機会として最大限に活用している。海外のメディアはソマリア沖がすでに各国海軍の演習場となったと伝えているが、これは的を射た表現であると言える。

「チャイナネット」2009年2月24日

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