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楊承淑女史:日本語も海峡両岸交流のきっかけに
発信時間: 2009-10-22 | チャイナネット

北京第二外国語学院と中国翻訳協会が共同で主催する「翻訳理論と実践・翻訳教学国際学術シンポジウム」が10月17日から18日にかけ、北京で開催された。台湾輔仁大学の教授、翻訳学研究所の所長、日本語通訳専門家である楊承淑女史が同シンポジウムに参加し、チャイナネットの取材に応じた。

市場が供給を決める、翻訳業界も同じ

国立東北大学を卒業した楊承淑女史は、顧客と講師の要求に応じ、大陸部で中国語と日本語の同時通訳の仕事を何度もしたことがある。これについて、「世界の一体化の動きと大陸部の対外開放が進む中、翻訳人材の需要は増加しており、供給が需要に追いつかないという状況である。大学の先生は授業を行うと同時に市場の変化に注目することが要求され、育成の目標となる翻訳人材もいなければならない」と話す。

日本語が海峡両岸交流の共通のプラットフォームに

大陸部と台湾の日本語授業の違いについて、楊承淑女史はこう述べる。日本語には漢字があるので、私たち日本語を学ぶ者は漢字を書く時、繁体字に似た字を書く。これに関しては、日本語は私たちの共通のプラットフォームとなっていると言える。話し言葉はそれほど難しくない。みんなほぼ聞き取れているが、字を区別する時、特に書く時ににやや難しいだけである。

両岸の授業にはそれぞれ特徴がある、より交流が増えることに期待

両岸関係が平和的に発展し、交流が増える中、楊承淑女史は両岸の翻訳授業における協力が深まることに期待している。「大陸部の先生は授業に非常に熱心で学生と家族のように親しく、台湾の先生は授業に多くの独創的で目新しいやり方を盛り込むことを好む。もし台湾で翻訳の博士課程を学びたいと思う大陸の若い大学の先生がいれば、それは両岸の翻訳業界の最も直接的で本質的な交流となる」と、楊承淑女史は語る。

両岸の文化の源は同じ、翻訳授業の目標も同じ

また楊承淑女史はこう述べる。将来、政策がより緩和されれば、大陸部の学生が輔仁大学に翻訳を学びに来ることを大いに歓迎する。文化について言うと、中華文化の源は同じであり、私たちはこの部分を無視することはできない。翻訳について言えば、私たちは自身の文化の源を切り離すことはできないため、両岸のどの学生を育成するにしても、みな同じ中国人である。彼らは中国のことを伝え、中華文化圏のことを他民族や他国に伝える。これは非常に有意義なことである。

輔仁大学は大陸部の学生に大陸と異なる翻訳の授業を提供できる

台湾輔仁大学は1988年に翻訳専攻英語課程を開設、1991年に翻訳専攻日本語課程を開設し、授業方法や授業感、授業内容において豊富な経験を積み重ねている。楊承淑女史は、「いつか大陸部の学生が輔仁大学に翻訳を学びに来ることができたら、大陸部や欧米と異なる授業方法と、より多くの選択肢を提供することができる」と話す。

「チャイナネット」  2009年10月22日

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