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清川佑二理事長「日中経済関係の新たな展開を」
発信時間: 2009-12-01 | チャイナネット

中日経済関係発展に求められる課題について、清川氏は「世界同一標準の制度を目指す必要がある」と指摘した。「日中経済協会は両国の経済関係強化のための実務に長年携わってきたので、日本の企業から様々な問題や要望が寄せられており、これらの要望を機会あるごとに中国政府関係者に伝えることを求められている。また、貿易・投資を促進するために、次の問題点を挙げたい。1、法令・規則の執行面での透明性確保。2、知的財産権侵害防止活動の強化。3、制度変更の際の適切な経過措置。4、外国商会設立の制限緩和。5、稀少資源の輸出政策など。その底流となっている考えを大きく整理すると、中国からの輸出、或いは外国企業が中国に投資して会社を設立し、製造、販売、送金をする場合に障害・障壁に直面しているといった面で、日本企業が政策規制緩和を望んでいることが分かる。規制緩和にあたっては、グローバル化の時代だから、世界共通の制度となるよう『世界同一標準を目指して』もらうことが極めて重要だ」と清川氏は述べた。

また、清川氏は「経営者の直接対話の機会を増やす必要がある」と指摘した。「両国の経済交流をさらに拡大するために急がなければならないのは、人的交流であり、とりわけ企業経営者間の直接の交流と対話を増やすことだ。省エネ・環境協力を例にすれば、この事業は今後大きな成長が見込まれており、政策的な推進環境はすでに整えられているから、残るのは経営者の直接的な出会いだ。また各地の省の書記・省長らが日本訪問に多くの企業経営者を同行しているのは、経営者の出会いの場を作るためだと思う。このような実務的な分野を離れ、世界の経営者が抱えている課題を考えると、どの国の経営者も、世界的な経済危機と需要の縮小、資源・エネルギーの逼迫、産業構造の激変などに起因する事業上の問題を抱えている。経営者としてこれらの問題について率直に意見交換ができれば、問題解決の手がかりを得るとか、新規ビジネスの協力に繋がるなど、収穫は大きいと思う。特に日中の経営者の間では、これまで直接的な接触の機会が余り多くなかったこともあり、率直な意見交換は貴重な機会になる。日本の企業経営者にも、これを望む人が少なくないようで、経営者の対話・交流の推進は時代の要請だと考える」と清川氏は語った。

清川 佑二(きよかわ・ゆうじ)氏のプロフィール

1942年静岡県生まれ。東大法学部卒。1965年通商産業省入省。商務流通審議官、基礎産業局長、特許庁長官を歴任。通産省退職後、海外経済協力基金、東芝を経て、2007年から現職。

日中経済協会

同協会は、日中国交正常化以前に重要なパイプ役を果たした「LT貿易」の廖承志・高碕達之助事務所、「MT貿易」の日中覚書貿易事務所がそれぞれ築いた信頼関係と業務を継承し、公益法人として設立された。

日中経済関係の健全な発展を願い、相互理解を一層促進するために、同協会発足以来、日中経済協会訪中代表団を毎年派遣しているほか、中国政府及び各界のトップリーダーの訪日招聘、地方省・市の指導者レベルでの交流など、日本経済産業界の窓口として広範で多岐にわたる事業活動を展開している。

「北京週報日本語版」2009年12月1日

 

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