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緒方貞子氏、対ア援助での日中情報交換を主張
発信時間: 2009-12-06 | チャイナネット

11月29日から12月5日にかけて中国を訪問していた緒方貞子日本国際協力機構(JICA)理事長が4日、清華大学の外部有識者によるレクチャーシリーズ「清華海外名師講堂」で、「グローバル化時代の日中関係の展望」というテーマで講演を行った。

 

緒方理事長は講演で、人間の安全保障や気候変動に対するJICAの取り組み、JICAが中国で果たしてきた役割を詳しく紹介し、「過去30年の日中経済技術協力の成果とこれまでに築いてきた双方の信頼関係を活かし、日中双方がお互いに知恵を出し合う形で、グローバル時代に日中両国が直面する共通の課題の解決に向けて挑戦していくことが非常に重要だ。そのためには、中央政府(自治体)、地方政府、企業、大学、NGO、市民など、日中双方の様々なパートナーが連携していく必要がある」と述べた。

 

中日のメディアが非常に関心を持っている、アフリカなど発展途上国支援での中国と日本の協力について、「中国に貧困層が多いことは事実だが、それだからといって、対外的な責任を担わないという理由は全くない。中国は現在、国内での経験をふまえてアフリカをはじめとする他の発展途上国に対する南南協力を推進している」と中国の国際主義精神を高く評価。そして、「日中両国は対アフリカ援助の重要性に対して共通認識を持っているが、それぞれがばらばらで、お互いに知らないことが多い。今後、そうした制約を乗り越えて情報交換を強化し、この面での協力をより効果的に繰り広げていくことを期待している」と述べた。

 

また緒方理事長「JICAは、中国の対外援助における役割を強化するという意味で、中国へのODAを停止するわけはない」と表明。JICA中国事務所の山浦信幸所長は、環境のような全世界がともに関心を持つ重要課題のほかにも、中国経済の急速な発展によってもたらされる様々な社会の仕組みや社会保障の仕組みの改善、経済関係の法律の整備、環境による健康被害対策なども両国の重要な協力分野であると語った。

「チャイナネット」 2009年12月6日

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