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第14回 中国オペラ「木蘭詩篇」の日本公演で主演した雷佳さんにインタビュー
発信時間: 2009-12-31 | チャイナネット

皇太子殿下が会見 指揮者の堤俊作氏と協力

 

――学習院で公演した際、日本の皇太子殿下も観賞して下さいましたが、どんな話を交わしましたか。どんな印象でしたか。

皇太子殿下が楽屋の貴賓室で私や作曲の関峡さん、于爽さんに会見して下さいました。公演が終わったばかりですから、皇太子殿下もたいへん興奮されていたようで、「木蘭は素晴らしかった。日本の観客が皆お好きになるだろうと思います」と話してくれました。非常に素養のあるお方だと思いました。幼い頃から音楽を学んできたこともあって、音楽の修養も非常に高く、オペラの中味までよく理解していらっしゃったと思います。何度も拍手をしていらしたと皇太子殿下のそばに座っていた方が言ってくれました。

――伴奏を担当したのは日本のロイヤルチェンバーオーケストラで、指揮者は堤俊作氏であったが、文化や言語の差異は双方の交流に影響があるのでしょうか。

2回も堤俊作さんが指揮を務めてくれました。堤さんは非常に有名な指揮者で皇太子殿下の音楽の教師でもありますね。日本のロイヤルチェンバーオーケストラも国際的協力の経験が豊富ですから、さすがにプロだと感じました。

中国の指揮者と日本の指揮者の音楽に対する理解や細部の取り扱いにやはり違うところがあるため、作曲の関峡氏が楽隊や指揮者に自分なりの見方を説明しておきました。だから音楽の面でのコミュニケーションもドンピシャリと行きました。

私たちも指揮者に従い、それ相応の調整を行いました。指揮者と楽隊に私の歌い方を知ってもらうために、リハーサルの時にも本番のように全力をふりしぼって歌っていました。日本側のスタッフがわざわざ、「小さい声でもいいよ」と言ってくれましたが、やはり夜はこう歌うのよ、と知っておいてもらいたいから、大声で歌い続けていました。それで、本番の公演は3回しかなかったのだが、実はリハーサルと合わせて6回も歌っていました。

「木蘭詩篇」に主演した雷佳さんと芸術総監督の彭麗媛さん(11月11日撮影)

1代目の木蘭役の彭麗媛団長に感謝

――主演としてこのオペラを披露したことによる収穫は?

オペラは俳優にとって全面的な自己表現と試練です。特に花木蘭のような役は難しくて、男装と女装の舞台がまったく違っているので。オペラは声で人物を描き出すわけですから、声からしぐさまで様々な面で違うやり方をしています。

もちろん、1代目の木蘭役は彭麗媛団長で、この人物が上手に描かれていますから、私の舞台での演技はほとんど団長から学んだものです。団長は少しも私心がなくて、歌唱やしぐさのポイントをすべて教えてくれました。中国のオペラが世界の舞台でどんなものであるべきかということも含めて指導してくれました。これまで米国のリンカーンセンター、オーストリアのウィーン国立歌劇場で成功裏に公演され、共感を呼んでいました。それは非常にありがたいことで、私たちにとっていい手本になりました。だから、今回私たちの団員全体はいい環境に恵まれて、皆は真面目に準備し、最高水準のものを日本の観客にお見せするように頑張ったのです。

――彭麗媛団長は今回芸術総監督を務めていますが、どのように訪日公演を指導したのでしょうか。

毎回の公演を彭団長は観賞していました。毎回個人のクリエイティビティの要素がありますから、終わったら、今日はどこがよかった、どこはもっと改善すべきだとか、団長は一々説明してくれました。これは私にとってもほかの俳優にとっても非常に大切な機会でした。

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