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第14回 中国オペラ「木蘭詩篇」の日本公演で主演した雷佳さんにインタビュー |
発信時間: 2009-12-31 | チャイナネット |
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日本人の繊細さに感動 北海道では観光も 「木蘭」の少女時代の衣装。公演後「木蘭」のピンク色のスカートを手で触ってみたいと思う若い日本人女性もいた ――日本訪問で最も印象深いことは何でしょうか。 日本人スタッフの繊細さが非常に印象深かったと思います。ある公演の日、舞台に上がる10分前に、私は気持ちを整えているところでした。次のシーンは女装で、地面に引いている長い絹がありますね。偶然に、振り替えてみると、地面に跪き、その長い絹地を両手で取り上げようとしている女の子がいました。私はそのとき初めてこういうことまでしてくれる女の子がいることに気づいて驚きました。非常に恐縮して、そうまでしなくても結構ですよと英語で言いましたが、これは私の仕事ですと答えるのでした。この真面目さは学ぶべきものです。 このような細かさはどこでも見られます。木蘭役は変装が多くて、女装から甲冑姿へ、また女装へ、また男装へ、最後に故郷に帰りまた女装に変える必要があり、しかも古代の衣装は複雑なものですが、着替えのとき、手を出せば、何も話さなくても、3人の女の子が素早くて的確に着替えてくれるのです。舞台監督チームの女性は私の助手に、私はどんな習慣があるのか、どんな食べ物が好きか、舞台に上がる前は何を飲むのか、すべてのことをハッキリ調べておいて、ちゃんと用意してくれているのです。演出服に皺ができたら、食事の時間にアイロンをかけてくれ、夜着るときにはまた新しいのと同じようになっているのです。また、体力の消耗が大きいことを心配してくれ、公演の直前に、単独で主演の私と于爽さん(劉爽役)に牛肉の料理を用意してくれました。このように、すべてが準備され、少しも自分で気を遣う必要がなく、歌うことだけを考えればよかったのです。 私だけではなく、公演団のほかのメンバーもこれと同じように感じています。 ――公演以外の時間はどこに行きましたか。日本の印象はどうですか。 正直に言ってプレシャーが大きくて、風邪を引いたら困るので、あまり外に出かけなかったのです。出かけてもすごく厚着をしていました。食事でレストランにいく途中、道路には秩序がありあまり渋滞していないなあという印象でした。 その間に宝塚の公演を見に行ったことがあります。中国語の字幕がなくてよく分かりませんでしたが、その舞台美術や照明は私たちが学ぶべきところがあるのではないかと思います。 これまでは公演で沖縄に行ったことがあるが、今回は北海道に行きました。小樽は本当に景色も美しく、ラベンダーのアイスクリームも食べました。中国の観光都市も都市計画をよくすれば同じように美しくなるのではと思いました。
軍隊の芸術家の生活
――軍隊の芸術家の生活は、普通の歌手と違いますか。 毎年全国各地の部隊や国境警備隊に慰問公演に行きます。小さな島から高い山まで、いろいろなところに行ったことがあります。毎回、自分はどんなに良い環境に恵まれているのかと反省し、心がすっきりする感じでした。 兵営に入れば部隊の兵士のために歌います。人間の真善美や戦士たちの真摯な感情を歌うのです。この元旦に、新疆駐屯部隊の慰問演出に行きます。この面では、総政歌舞団が真っ先に引き受けなければなりません。普段はどんなに有名歌手でも、みんな文句なしに南北各地に赴きます。あるとき、同僚がチベットに慰問公演を行い、海抜4千メートルのところで酸欠で苦しみ、「死んでしまった方がましだ」という弱音さえ出したらしいです。 観客が一人しかいないときもありました。それもまったく正式の公演で、その一人の兵士が一晩中、私たちを正視することができず、ずっと地面を眺めていましたが、すごく嬉しかったことはすぐわかりました。このように観客が100%の情熱を捧げてくれ、心が浄化されたような感じでした。オペラで歌うにしろ、民謡を歌うにしろ、歌ってさえいればハッピーです。 ――趣味は何ですか。 私も読書オタクです。暇なときは家で一日中本を読んでいます。 「チャイナネット」 2009年12月31日 |
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