慰安婦調査、「売国ではなく、日本人のため」

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発信時間: 2010-05-06 14:14:20 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

①「この女は穢れている」~日本ボランティアが記述する中国慰安婦史

②「日本人男性の声を聞くと全身を震わせる」

③中国語で「大娘」と大声で呼ぶ日本人たち

中国の被害者女性が日本の裁判所で相次いで敗訴となったのを受け、「山西省・明らかにする会」や「女たちの戦争と平和資料館(WAM)」などの民間団体はある決心をした。2007年春、これらの団体は第2次世界大戦中の日本軍の性暴力に関する写真展を、中国で開く準備を始めた。

WAM運営委員長の池田恵理子氏はこうした活動の発端について「私たちがどうしてもこの展示を中国山西省で行いたかった理由は、同省には名乗り出た被害者女性が16名もいたからです」と振り返る。

「敗訴になりましたが、『大娘』たちの尊厳を回復するために、引き続き彼女たちとともに行動する必要があります。彼女たちの被害の記憶や苦難の人生との勇敢な戦いをありのまま中国各地の人々に伝えたいのです」と石田米子氏の「同志」・池田氏は話す。

この真実を「伝える」活動は準備に2年余りを費やした。ボランティアたちは睡眠時間を削り、170mの長さの展示デザイン、原稿選び、翻訳作業に没頭した。「絶えず議論し、膨大な作業量を抱えていたので、全員で樹海の中で迷子になった感じでした」。池田氏は笑いながら語る。

八路軍太行記念館館長の魏国英氏の意見を聞きながら、日本人ボランティアは驚嘆に値する「慰安婦の世界地図」を作製した。

WAMの30歳前後の女性ボランティアの1人は、プライベートの時間を費やし日本の歴史に関する各種文献資料を調べた。このうち、被害者女性の法廷での証言、中国を侵略した元日本軍兵士の証言、「女性国際戦犯法廷」の6回の開廷資料などから、日本軍が性暴力行為を犯した場所を突き止め、全世界3000カ所以上を地図上に点で示した。

現在、この日本人女性が作製した巨大地図は八路軍太行記念館の展示室にひっそりと掛けられているが、人々はこの前に来ると足を止め仰ぎ見ずにはいられない。地図は歴史の一部分となっていると言える。

展示は2009年11月から2010年11月まで1年間行われる予定だ。全ての展示関連の経費は、民間団体が東京で募金活動を行い集められた。

だが、記者が石田氏に「大変感謝しています」と述べると、彼女はすぐさま「お礼を言わないでください。中国の人にお礼を述べられると、日本人として困ってしまいます」と答えた。

やんわりとお礼を断ったことについて、石田氏は次のように説明する。「私たちがしていることは全て中国人のためだけではなく、日本人のためでもあるのです。日本国内に私たちが『国を売っている』と言う人もいますが、実際に中国の歓心を買おうとはしていません。戦争中、日本人は国外で極めて野蛮な行為を犯したにもかかわらず、国内に戻り『よい父親』『よい息子』『よい夫』のままでいました。私たちは2度とこのようなことを繰り返さないために、自分自身に注意を促したいのです」。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年5月6日

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