中日無形文化遺産保護フォーラム(主催:中国民間文芸家協会)が9日、開幕した。現在行われている中日民俗共同調査事業のために経験を総括する。日本の学者7人と中国の民俗学者10人余りは、中国の民俗学研究や無形文化遺産保護に「フィールドワーク・メソッド」の持つ意義を強調した。「北京日報」が伝えた。
1990年春、神奈川大学の福田アジオ教授の主導で中日民俗共同調査事業が始まり、日本民俗学界の成熟した「フィールドワーク・メソッド」が中国に紹介された。民俗学の研究において「フィールドワーク・メソッド」とは、研究者が参与観察的に現地住民と生活を共にし、現地の風俗・民俗をよく知る代表的人物を取材し、現地の民俗・習慣を細かく観察し、最終的に文字、録音、録画などの形でその成果をまとめる方法を指す。
中国民間文芸家協会副主席の劉鉄梁・北京師範大学教授は「この事業によって私は、自覚的に民俗誌をまとめることこそが民俗学研究の根本であることをはっきりと理解した。民俗学は実は生活を叙述するものであり、理論を詳しく述べるだけのものではないのだ」と述べる。
中日民俗共同調査事業はすでに第6期に入っている。浙江省山間部農村の無形文化遺産の保護に関する研究だ。両国の学者はここ3年来、浙江省衢州市の村々に足を運び、民間手工芸、人形劇、古い村落などについて多くの研究成果をまとめている。今月22潤オ31日には今期の最終調査を行い、来年調査結果を発表する。
「人民網日本語版」2010年8月13日