8月17付英タイムズ「飛び立つ巨大な竜と沈みゆく太陽」から
中国は1978年から改革に取り組み、限度ある自由経済を導入。90年代に至り、中国は劇的な発展段階を迎えた。この時期、日本経済はバブル時代にあり、日本の高官すら最近では、「中国とインドが急速に目覚めはじめたとき、日本はなんと病院で横たわっていた」とまで語っている。
現在、中国経済の総量は78年の30倍、しかも少なくとも3億人が貧困から抜け出した。中国は昨年、ドイツを抜いて世界最大の貿易輸出国に、そして自動車生産と新車販売で世界最大の国となった。だが、中国も最大のエネルギー消費国、最大の二酸化炭素排出国である。
中国は日本を追い越し、20年以内には米国をも追い越すことだろう。比較すれば、日本は低迷状態にあり、日本の中央銀行はいまだデフレを解消していない。かつて輝きを放った製造業は効果ある革新を達成できず、中国や韓国の低廉な製品に太刀打ちできないでいる。日本には、教育を受けた女性をより多く仕事に就かせることで、労働力と高齢化の問題を解決するよう提起する声がある。だが、日本はかたくなに外国の移民を受け入れようとはしない。日本の製造業は外国との競争によって低迷することを危惧している。日本は老齢化社会であるため、改革が実行できない状態にある。
現在、中国は世界第2の経済体、そして発展途上国という矛盾のなかに置かれている。中国の指導者は「自国はまだ多くの貧困地域を抱えている」と強調する。だが、第2の経済体として、中国は外の世界と真剣な対話を行う必要があるだろう。
5年前、日本の経済総量は中国の2倍。日本の教訓は、旧法を墨守するのは長続きせず、座すれば改革の好機を失うことになり、味わう苦しみは輝きの時間と同様、あるいはより長くなる、と教えている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年8月23日