幹部会員の多くは「脛(すね)に傷持つ身」
『がんばれ日本!』のその他の幹部会員も皆右翼の「よく知られた顔」であり、歴史問題と中国関係で「前科」のあるメンバーである。
たとえばこの会の幹事長水島総は文化業界の右翼勢力の主力である。水島は1949年生まれで早稲田大学卒業後映画・映像関連の世界に身を投じ、現在日本映画監督協会の会員である。長期にわたり水島は「自虐史観の打破、排除」を訴えており、「南京大虐殺」等の事件は皆虚構で「中国政府の宣伝」だと称している。この主張のために彼は各方面の右翼支持者から三億円余を集めて日本軍の南京攻撃・占領の過程を全面的に美化する映画『南京の真相』を撮影した。第一部を撮り終えた後、映画のストーリーがあまりに「奇妙きてれつ」な事から、日本の主要新聞はほとんどこの映画を採り上げず、右翼勢力を支持する『産経新聞』のみが信頼に足らぬ記事を出した。しかし水島はこの事で気落ちする事なく、右翼分子の援助と支持を受けて目下『南京の真相』の第二部を撮影しており、最終的にはシリーズ三部作として完成させる計画である。
水島は右翼勢力に対してもう一つの「貢献」をしており、それは右翼にテレビでの意見発表の場を与えた事、即ち『チャンネル桜』の存在である。チャンネル桜は2004年創立で、その内容は各方面の右翼の発表の場で、その中で常に登場するのが反中、右翼の言うところの所謂「嫌中」分子、及び「ウイグル独立」、「チベット独立」分子で、これらは皆このチャンネルの常連である。水島は桜チャンネルの出資者であり、自ら代表取締役社長も務めている。このチャンネル桜の観点が余りに極端なため視聴者が徐々に減少し、放送時間も以前の24時間から現在は毎日三時間に減少した。
水島以外に、『がんばれ日本!』の事務局長である東京都杉並区区会議員の松浦芳子もまた歴史問題で「露出度」のかなり高い右翼の人物である。2004年に集英社の出版する歴史を題材とした漫画『国が燃える』が南京大虐殺を扱ったとき、日本軍の殺人競争と市民に対して機関銃で掃射した場面が描かれた。これに対し、松浦芳子らは右翼勢力を引き連れて集英社に集中攻撃を行なった。右翼の圧力の下で、この漫画はその雑誌に掲載中止となり、その後出版された単行本では南京大虐殺に関係した場面の部分はカットされている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年10月22日