中国が日本を超え世界2位の経済国になったことについて、欧米の大手メディアは、一里塚的な意味があり、世界権力の重心が移ることを象徴していると見ている。
日本の内閣府が15日に発表したデータによると、今年第3四半期の実質国内総生産(GDP)は年率換算で3.9%増加し、1兆3720億ドルに達した。中国国家統計局の先週の発表によると、中国の今年9月末現在のGDPは1兆4150億ドルで、中国は2四半期続けて日本を超え世界2位の経済国になっている。
英『フィナンシャル・タイムズ』は次のように見ている。中国が世界2位に躍り出たことは、世界の経済と政治の権力が移っていることを示すため、重要な意味がある。中国政府にとって、順位上昇は多くの観察と期待をもたらした。最大の輸出国、世界2位の経済国である中国は、来年さらに最大のエネルギー消費国となり、責任を逃れることはできない。
フランス日刊紙『フィガロ』は、「人々が長く期待していたことが現実となったが、外部の情勢がどうであろうと中国の成長率予想は常に8-11%で、どの国も追いつくことができないため、この発展の動きはまだ終わりを迎えていない」とした。
米『ロサンゼルス・タイムズ』はこう称賛する。これは一里塚的な意味があり、中国のエネルギーと原材料の需要は世界の需給関係に大きく影響し、中国の国際的影響力はかつてないレベルに達している。
ドイツ『南ドイツ新聞』は、日本経済は欧米と一部のアジア諸国の輸出に依存しており、米国の需要の大幅減が日本に及ぼす影響は大きく、また円高で日本の輸出商品の価格も上昇し、日本は世界2位の経済大国の座を譲ることになったとしている。
中国人民大学財政金融学院の趙錫軍副院長は、マクロ面から単純に見ると、中国の1人当たりGDPは日本とまだ大きな差があるため、GDPが2四半期続けて日本を超えたことにそれほど大きな意味はないと話す。「高い産業と技術、イノベーション能力、ブランドの競争力、高等教育を受けた人が総人口に占める割合、平均寿命など、これらの数字こそ国の経済力を計る重要な指標となる」と、趙錫軍は話す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年11月16日