福子さんは日本に限らず、早くからその目を広い世界に向けた。イギリスに留学して上手な英語も話すが、これは多国籍企業でポストを追求できるキーポイントだ。そして建築学の修士号も取得した。
しかし自分のような若者が日本に足場を見つけるのは難しいと感じた福子さんは、単身北京へやって来る。3日後に面接に行き、すぐに室内設計の会社で働くことが決まった。「こんなことは日本ではありえない」と福子さん。日本の会社は人員募集時に厳格な規則や制度があり、それに試験も受けなければならない。
福子さんの北京での仕事は、チャンレンジと面白みに満ちており、報酬もかなりある。「ここはこれからの自分の場所。それにこの場所には楽観的で前向きな精神がある。あらゆる人が中国の経済が急成長していると感じているが、それはこうした積極的なパワーが本当に大きいからだと思う。日本はそれと反対で、ますます悪くなっているように感じる」
日本の外務省が発表した、海外に滞在する日本人の年度報告によると、10年前に中国に滞在する日本人は約4万6000人だったが、今では12万7000人に上るという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年11月16日