2度も自ら胡錦涛主席に手を差し出した菅直人首相
日本の菅直人首相は日本時間11月13日午後5時20分頃、パシフィコ横浜の会議室入り口で中国の胡錦涛主席を静かに待っていた。胡錦涛主席が現れると、菅首相と胡主席は握手を交わしたが、その後の着席前にも菅首相は再び胡主席に手を差し出した。
このときから、横浜で開かれた第18回アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の別の懸念が明るみになっている。ロイター通信、AP通信、フランス通信社はすぐに、「中国と日本の指導者は、9月7日に釣魚島沖で漁船衝突事件が発生してから初となる正式会談を行った」と報じた。
菅内閣には「柳腰外交」が必要
日本が両国の指導者の会談にこれほど期待するのはなぜだろうか。
評論家は、これは日本経済の対中依存と切り離すことができないと話す。中国が米国に代わり日本最大の貿易相手国と輸出市場になったのに伴い、日本経済の対中依存度は高まっている。今回の世界経済危機で、日本は対中輸出を安定させることで日本経済の更なる後退を逃れることができると深く認識している。海江田万里経済財政担当相は以前、日増しに緊張状態になる中日関係は日本経済に多くのリスクをもたらすとの考えを示した。また『朝日新聞』は、中国の漁船衝突事件に対する反応は日本の対中感情を大いに刺激したが、中長期的に見ると、日本の対中依存度は高まる一方だとし、日本が必要とするのは機転のきいた戦略で、中日関係を互恵の上で進めることだと見ている。これに基づけば、菅内閣は「柳腰外交」を展開する必要がある。仙谷由人官房長官の言葉を引用すると、ヤナギの枝のように、どんな強風に吹かれても柔軟な対応ができるということだ。