中日関係はどのように再出航するか?

中日関係はどのように再出航するか?。 中日関係が手を焼く難題にぶつかった時には、具体的な問題から身を離し、哲学的思考をしてみると、光が差すかもしれない。古代から現代にいたるまで、中日両国は「易経」や「論語」の多くの哲学思想を共有しており、「陽極まりて陰生ず」「過ぎたるは猶及ばざるが如し」「大吉は凶に還る」など、禍福・吉凶が互いに転じる観念は広く知られている…

タグ: 歴史 釣魚島 衝突事件 菅直人

発信時間: 2010-12-15 14:00:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

資料写真:訪日した時、日本の市民たちとともに太極拳をする温総理

釣魚島船舶衝突事件によって中日関係は今年、深刻な打撃を蒙った。年末に日米は空前の規模の合同軍事演習を行った。石垣市議会議員2人が釣魚島周辺の島に勝手に上陸した。さらに「南西諸島」に重点を置く日本の新たな「防衛計画の大綱」も最近発表された。中日戦略的互恵関係に逆行するこうした動きによって、中日関係は深く傷つけられた。いかにして両国関係のさらなる後退を防ぎ、座礁した戦略的互恵関係の再出航を図るかが、両国にとって重要な課題となっている。(文:劉江永・清華大学教授、中日友好21世紀委員会中国側委員。人民日報海外版コラム「望海楼」より)

中日関係が手を焼く難題にぶつかった時には、具体的な問題から身を離し、哲学的思考をしてみると、光が差すかもしれない。古代から現代にいたるまで、中日両国は「易経」や「論語」の多くの哲学思想を共有しており、「陽極まりて陰生ず」「過ぎたるは猶及ばざるが如し」「大吉は凶に還る」など、禍福・吉凶が互いに転じる観念は広く知られている。

少し前に菅直人首相は中日友好21世紀委員会の委員との面会で「私は中国の指導者との間にすでに一定の信頼関係があると考えていた。船舶衝突事件後に中国政府があれほど強硬な措置を講じるとは思っておらず、驚きを覚えた」と述べた。この発言を聞いて私はすぐに、1985年に中曽根康弘首相が靖国神社を参拝したことで引き起こされた大きな風波を連想した。中曽根首相も当時、中国の指導者との間に個人的な信頼関係があると考えていたが、結果的に国内でのこの行動によって中日関係は深刻に損なわれた。

中日関係は「善に従うは登るが如く、悪に従うは崩るるが如し」であり、禍福・吉凶は時に政策決定の一瞬にある。このため為政者は貴重な中日友好をなおさら大切にしなければならない。さもなくば自らと中国が長年蓄積してきた「友好資本」は深刻な借越状態に陥り、後悔しても後の祭りとなる。

1   2    


日本人フルタイムスタッフ募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで

コメント

コメント数:0最新コメント

コメントはまだありません。