結局のところ、日本は小さな島国である。国土の面積は38万平米にも満たず、大半は山地で、領土が狭く資源が乏しいので全ての物がとても小さい。小さな机に、小さなイスに、小さな家。高速道路のトンネルまでが小さく狭いので、大きめのコンテナ運搬車は運行することができない。一番驚かされたのは、ある場所の洗面台である。幅が20センチしかない、手洗い専用のもので、私が香港で見た洗面台の最小記録を更新した。これらは、資源を大切にする日本人の立派な意識の表れであり、使えればよいのであって、中国式の円形肘掛け椅子のように大きなもので自らの尊厳を示す必要はないのだ。
勿論、現代の日本の若者達にも様々な問題がある。例えば、日本政府が頭を痛めているのは、「ニート」、「オタク」、「イチゴ族」である。この3つのグループの若者達は自分の殻の中に閉じこもり、結婚相手といえば貧しい外国の男女から探すしかなく、富める国の地位を十分に利用しているといえる。日本の人口政策では多産を奨励し、1人目は補助がなく、2人目は高校まで、3人目は大学まで補助がある。日本政府は、日本の将来が若者達にかかっていることをよく分かっている。日本の子供達が受ける手厚い待遇は、正に「黄金の子供時代」といえる。
上海に帰ってきて、繁華街の五角場に着いた時、バイクに乗った中年女性が大声で喚いているのを目にした。原因はエアポートリムジンが停留場に到着し、荷物を取ろうとした乗客達で、暫し小さな渋滞が生じたことだ。このちょっとした不便、長くても10数秒の待ち時間は、日本では決して口論などにはならないだろう。国民の素質の差には、にわかに深い感慨を覚えた。(筆者=裴毅然)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年1月10日