中国におけるインターネットユーザー数は、2010年6月時点で4.2億人。これはもちろん世界1位。この世界1のユーザーに向けて、どのようなビジネスを展開していくのか。日本の若手ビジネスマンが、中国のWEBマーケティングについて熱く語った。
最近、北京で開催された「中国WEBマーケティングセミナー」。
3人の日本人ビジネスマンが、中国のインターネット状況、検索対策、中国人観光客向けの日本からのWEBマーケティング、中国のEC市場への取り組み方などについてレクチャーし、午前、午後3回、合計100人ほどの来場者は、熱心にセミナーを聞いていた。
「中国では、ネットユーザーの89%は、商品を買う前にインターネットで情報収集を行い、そのうち、半分以上(57%)が検索を使って調べている。だから、検索対策が非常に重要だ。」
北京OPTインフォメーションテクノロジーの古田さん
最初の講師の古田さん(北京OPTインフォメーションテクノロジー)は、そこから中国でのネット検索対策について話し始めた。
「日本企業は、社名や商品名で検索しても、結果に自社名や商品が上位表示されていないケースが多い。日本のヤフーやグーグルと中国のバイドゥとでは検索結果の表示方法が異なるからだ。バイドゥの場合、検索結果のリストの上に表示されるのは広告なので、SEO(Search Engine Optimation)以外に、リスティング広告対策も必要になる。」
SEOとは特定の検索キーワードに対して、検索結果の上位に表示させるための施策であり、リスティング広告とは、特定の検索ワードに対して表示されるテキスト広告だ。古田さんは、この2つを組み合わせた、SEM(Search Engine Marketing検索エンジン・マーケティング)を提唱し、「欧米企業と比べると、日系企業はまだSEMでは遅れている。SEMをもっとしっかり活用すれば、インターネット上の効果を大きく改善できる」と指摘した。