程永華大使 |
中日関係について、程大使は近年の全体的状況を次のように回顧、総括した。
政治面では、中国も日本も両国関係を大いに重視し、最も重要な二国間関係の一つとみなしている。2008年に胡錦涛主席が日本を公式訪問、両国首脳が共同声明を発表し、戦略的互恵関係の全面的推進を正式文書によって確認したことには、重要な歴史的意義がある。双方は声明で、中国と日本が互いに協力パートナーとなり、互いに脅威とならず、平和的発展を相互に支持することを厳かに約束した。
経済面では、中国も日本も各分野の実務協力を深めるために力を尽くしており、それは両国国民に実際の利益をもたらした。昨年の中日貿易は、中国側の統計で2978億?で、日本側統計では3000億?を超え、ともに過去最高となり、国交正常化時の10億?とは雲泥の差がある。現在、中国は日本の最大の輸出市場で、日本は中国の主要な輸出市場と主要な投資供給源である。
人文(人と文化)面では、中国も日本も人文交流を増やし、両国国民の友好的感情を深めるために力を尽くしている。昨年、両国の人的往来は570万人に達し、過去最高を記録した。国交正常化時はわずか1万人だった。両国は文化面でも多くの共通の財産と共通の言葉をもち、幅広い交流を繰り広げている。
これと同時に、中日関係にはしばしば問題も生じており、なかでも昨年起きた風波は、両国関係と両国の国民感情を大きく損なった。この教訓はしっかり汲み取らなければならない。