露・軍事週刊誌『軍工信使』3月2日の報道によれば、ロシアが極東カムチャッカ半島に対空ミサイルシステムS400を配備したのは、原子力潜水艇寄港エリアの防空やミサイル防衛強化がその主な目的であり、単に領土問題を抱える千島列島(日本名 北方四島)の保護と日本への威嚇のためだけではないという。
カムチャッカ半島に配備された対空ミサイルシステムS400により、これまで以上に効果的にロシア海軍太平洋艦隊の援護が可能となることは明らかである。そこには、ビリュチンスクにある原子力潜水艦の拠点も含まれている。ここから、今回の決定が、ロシア軍が力を入れている千島列島への守備隊駐屯や、北朝鮮からの核ミサイル脅威防衛措置とは無関係であることが分かる。またロシアは以前にも、カムチャッカ半島に防空部隊を配備し、ビリュチンスクを拠点とする原子力潜水艦の安全な出入航の確保に当たらせている。今、ロシア軍が極東に対空ミサイルシステムS400の配備を計画しているのは、極東地区の防空及びミサイル防衛能力を回復させるための一措置に過ぎない。また、ロシアはこれ以外にも、早期警報レーダーの再建や、指令・情報・ターゲット指示システムの整備等、一連の関連措置の実行を計画している。もし、これらの保障がなければ対空ミサイルシステムS400の戦闘効率もそれほど高くはならないのだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年3月5日