中日領土問題の解決、思いもよらないチャンスが到来

中日領土問題の解決、思いもよらないチャンスが到来。 ロシアと日本の領土問題が激化し、解決のめどが立たないなか、日本の考え方にちょっとした変化が起こった。この変化は中日の釣魚島問題を解決する上で大いに役立つかもしれない…

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発信時間: 2011-03-05 09:33:55 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

ロシアと日本の領土問題が激化し、解決のめどが立たないなか、日本の考え方にちょっとした変化が起こった。この変化は中日の釣魚島問題を解決する上で大いに役立つかもしれない。

ここ数カ月、ロシアは領土問題をめぐり首脳陣の相次ぐ視察や軍事配備などで「第二次世界大戦の結果」にけりをつけようとしてきた。ロシアは「四島」の現状について、「ヤルタ協定」「ポツダム宣言」「サンフランシスコ条約」および「国連憲章」の第107条に基づく完全に合法的なものだと主張し、「不法占領」のレッテルをロシアに貼ろうとしていた日本を攻め返した。その結果、日本政府はついに立場の調整を余儀なくされた。2月24日、前原外相と枝野官房長官は日ロ、日韓の領土問題の現状について、「不法占拠」という言及を避け、「法的根拠のない形で支配されている」とし、「歴史的にも法的に見ても、他国が事実上の支配する根拠はない」と指摘。日本はいわゆる事実上の支配を実効支配とは認めないと述べた。

「不法占拠」から「法的根拠のない事実上の支配」への言葉の変化で、外交を通じて合理的に領土問題を解決するための余地が生まれたといえる。この半年間、戦後に残された領土問題をめぐって日本は中国に対し、「釣魚島の実効支配」の「合法的」立場を主張する一方、ロシアや韓国の実効支配に対しては「不法占拠」と訴え、民族中心主義の二重の立場を浮き彫りにした。

とはいえ、日本の政治家は過去の経験と現実の教訓から政治的心理をみなおし、外交方向を整理しはじめたようだ。昨年以降、米政府は「日米安保は釣魚島に適用される」と何度も発表したが、日米の東アジアにおける勢力拡大にみかねたロシアは首脳陣を頻繁に島に視察させ、領土交渉を有利に進めようとしていた日本の幻想を徹底的に砕いた。「固有の領土」が「不法占拠」されたことで日本政府は国内で架空の政治的威信を失い、対外的にも「日米安保」は「脅威」の疑われる中国や朝鮮にだけ適用されることが白日の下に晒され、面目丸つぶれとなった。

約2週間前、日本の「北方領土」における立場を支持すると発表した米政府に対し、ロシアは直ちに駐ロシア米国大使を呼び出し、「日ロ領土問題には介入するな」と警告した。米国の「威厳」がロシアに全く通じない事実を前に、日本政府はロシアと韓国に貼った「不法占拠」のレッテルをはがし、「法的根拠のない事実上の支配」と言葉を改めた。

架空の「脅威論」でもって中国や朝鮮半島を分裂させるような米国のままごとはロシアには通用しないことが証明された。しかも強硬で日本と敵対するロシアはまさに米国が日本で軍事基地を維持する口実でもある。こうした戦略的背景を前に、日本は米国に頼っていては日本の利益と尊厳が守られないと認識し始めたようだ。公正かつ合理的な領土問題解決に向けた外交手段を東アジア諸国とともに模索し、問題を解決できれば逆に、軍事基地撤退を米国に提示する有利な条件が生み出せることに気づいたのかもしれない。

国際関係の法則や道理は統一化されている。ロシアが「四島」を支配するのは「法的根拠のない事実上の支配」だという日本の見方からすれば、「ヤルタ協定」「ポツダム宣言」「サンフランシスコ条約」および「国連憲章」の第107条などは、ロシアが「四島」の主権を主張する根拠にはならないということだ。それなら日本が戦後20年以上米国から私的に権利を与えられてきた釣魚島は尚更「法的根拠」などないのではないか。日本の今回の態度は、関係国が戦後残された国際法に関わる問題を協力して冷静に検討する前提を創造したように思われる。そして、中日の釣魚島問題を平和的に解決する思いもよらないいチャンスとなる可能性がある。中日両国の識者は共に中日関係の構造的問題を解決する可能性を探り、東アジアの政治が好循環の発展軌道に乗り、歴史問題が和解するよう努力していく必要がある。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年3月5日

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