日米関係の中の「やっかいな沖縄」

日米関係の中の「やっかいな沖縄」。

タグ: 日米関係 やっかいな沖縄 中国 日本 松本剛明 ケビン・メア

発信時間: 2011-03-11 17:24:22 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

新任の日本の松本剛明外務大臣は最近「すこし気分が晴れない」状態にある、と言うのは、前任者が突然辞任した事の他に、最近露見した米国政府高官の「日本侮辱」発言の処理をめぐり彼が試されているからである。今回のこの出来事は米国と日本政府、及び沖縄地方の間の矛盾をよく現しており、また日米関係の中に長期に亘って存在する問題を映し出している。

米国国務省日本部長ケビン・メアの発言はもともと理由があったものと言える。沖縄の民衆は長期に亘って権力を傘に好き勝手にして来た米軍の駐留に反対しており、日本政府と米国が沖縄の基地の「県内移設」で合意に達した後でも、彼らは依然として米軍の撤退を求めている。メアはかつて駐沖縄総領事を務めており、その在任期間にも多くの沖縄人を侮辱する発言をしている。米国は日本政府との交渉ではほとんど気ままにふるまい、充分な「自由意志」を持っていたが、沖縄に関してはそういう訳に行かず、顔に泥を塗られた米国政府の沖縄に対する不満は長期に亘るものであった。

日本国内に関して言うと、沖縄に対するその施策は反芻する価値のあるものである。つまり古い呼称琉球の沖縄は、その居住民は日本の主体となる民族と言語、文化の面で少なからぬ違いを持っており、今に至るまで日本の40数県のなかでその発展が一番遅れている県の一つであり、日本社会は沖縄の存在と日本本島の待遇・対応を別にする傾向がある。共同通信社のネット報道ではマッカーサーがかつて米軍は沖縄を軍事要塞化する事ができると語った理由の一つが、日本人が沖縄を蔑視しているからという事だった。沖縄民衆は米軍駐留のために多大な負担を負っているが、彼らの訴えは日本の主たる社会層からは重視されてはいない。

今回の「日本侮辱」発言事件発生の後、日本政府の反応は相対的に遅く、事件が顕かになった後数日間も黙して語らずの状態であり、沖縄県議会が決議を出した後にやっと批判意見を出し、沖縄の民衆をなだめる事を始めたが、その反応は軟弱であるという印象を免れなかった。

目下、日米政府はいずれもこの件の影響を大きくしたくないと考えている。日本政府高官は批判的意見を述べはしたが、依然として米国が「適当な措置をする事」を望む(官房長官談)とし、日米関係に影響が及ばない、或いはこの件を使って米国に在沖縄基地の移転問題で譲歩を要求しようとする考え方を持っている。一方米国はキャンベル国務次官補の「個人的謝罪」方式で大事を小事に、小事をなしにする事、日本と合意済の「県内移設」協定に影響を及ぼさない事、米国の対日政策の「大筋」を乱さない事、を望んでいる。

「侮辱され損害を被った」沖縄の民衆は公正、正義を求めているがこれは実現は難しいことだ。しかし今回の事件が引き続きくすぶり続けるのか、野党の攻撃の衝撃でもう少しで崩れそうな菅直人内閣にとりその予測は困難である。(王少喆)

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月11日

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