地震が発生してから6日が経つが、日本の一部の地域では計画停電が引き続き実施されている。計画停電を経験した東京都府中市に住む神沢優希さんが「チャイナネット」に次の感想を寄せてくれた。
大地震に襲われた日本、世界のメディアでは、日本国民の「秩序の正しさ」や「冷静さ」、「マナーの良さ」などが賞賛された。その言葉を聞いて、驚いた人は少なくなかった。なぜなら、それは日本では当たり前の光景だからだ。それでも、日本人として誇りに感じ、励まされた人も多い。
しかし、日本人のマナーの良さの裏側には、人と人の関わりの淡白さがあると私は思う。特に東京のような大都会、忙しい日々に追われ、皆自分のことで精一杯になり、人を思いやることを少しずつ忘れてしまう。マナーを守って人に迷惑をかけない代わりに、他人に関心を寄せず、面倒を極端に避けようとする。そして、いつしか忘れてしまう。私たちは独りで生きているわけではないということを。スーパーに行けば、何でも手に入るのは、それを運んでいる人がいるからで、毎日洗濯できるのも、電力を供給するために一生懸命働いている人たちがいるからだ。どんなに技術が進歩しても、結局、人を助けるのは人なのだ。
大震災は日本全国の人々に大切なことを思い出させてくれた。人と人は支え合って生きていかなくてはいけないということ。今、日本全国が、そして世界中が一致団結して震災に遭った人々に手を差し伸べている。募金活動、支援物資、ボランティア、応援メッセージ…一人一人が必死に考えている。自分には何ができるのか。繋がりが弱くなっていた日本の人々の心は再び一つになった。政府も同じだ。野党と与党はいがみ合いをやめ、手を取り合った。そして世界も。中国や韓国、いざこざは忘れて、日本を助けようとしている。
今朝、こんなニュースが流れていた。「応援メッセージを集めたツイッターの輪が広まり、多くの人に勇気を与えている」。人々は無関心でいることをやめたのだ。現地にボランティアに行けなくても、自分たちでしてあげられることが限られていても、何でもいい、メッセージだけでもいい。被災地の人々を何とか応援したい、勇気付けたい…そんな強い思いの表れだった。
これが本来あるべき日本の姿なのではないだろうか。「いがみ合いからは何も生まれない」どうして、このような大災害が起きないと人はすぐ、その事を忘れてしまうのか。日常の当たり前の生活がどんなに幸せか、そしてその幸せを支えている人がいる。私たちは助け合って、支え合って生きているのだ。大災害に遭って改めて気づくなんてとても悲しいことだ。普通の毎日でも、決して忘れないように生きていかなければいけない。そして、日本全国の結びつきが、世界の結びつきが決して途切れることなく、支え合っていける事を願い、被災地の人々が辛い日々の中で、少しでも心に温もりを感じることができるように、応援したい。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月17日