国家の危機が迫り来る中、ネットは「正義の目」としての役割を果たしている。企業が自らの利益のために、国民生活を圧迫する行為に対し、非難の声をあげることもある。例えば、読売巨人軍の渡辺恒雄会長率いる球団幹部らが、通常の計画通りにセ・リーグを開催することを押し進めている。しかし、東京首都圏の人々が計画停電に協力し、節電に努めているなか、多くの照明を使う電力消耗の激しい野球の試合を行うことに、ネットでは反発の声が高まっている。
また、ネットは救援活動のわずかな希望の光にも注目し、大災害に見舞われた日本を勇気付けている。福島原発の危険レベルが4から5に引き上げられたとき、他国の救援隊が撤退する中、現地に残り、救援作業を続けることを決めた中国の救援隊の行動は、多くの人々に感動を与えた。義捐金を援助し、更に2万トンのガソリンも提供した中国は、ネットでは「雪中送炭」(人が困難なときに助けること)をもじって「雪中送油(ガソリンのこと)」と賞賛されている。世界の金融危機の中で「破産」したと言われているアイスランドが1億円の寄付をしたことに対しても、ネットでは「感動した」との声が次々と上がった。また、被災地の非難所に取り残され、衣食住にさえ不自由し、薬や医者も足りない40万人にも上る被災者を助ける策を、政府に訴える人もどんどん増えている。
地震の被害は、恐ろしい津波とともに東日本に大きな爪あとを残した。日本政府はもっとネットの声に耳を傾け、人々の心の声を聴くべきである。そうすれば、この深刻な大災害を乗り切るための、貴重な国民の意見を得ることができるはずだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年3月22日