東日本大震災:日本のネットユーザーの声を聞く

東日本大震災:日本のネットユーザーの声を聞く。

タグ: 東日本大震災 ネットユーザー

発信時間: 2011-03-23 10:45:56 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

このインターネット時代にネットユーザーの民意を無視することはできない。3月11日に地震発生後、世界の各大手メディアは日本の地震、津波、原発事故、救援活動について集中的に報道しているが、日本のネットユーザーの声に関してはあまり伝えられていない。実際、日本のネットユーザーが関心を寄せている話題や彼らの叫びは日本の街角ではなかなか聞けない市民の気持ちを反映しているだけでなく、今回の救援活動に無視できない監督的役割を果たしている。

日本のネットユーザーが今最も関心を持っているのは、災害情報のリアルタイムで正確な公開だ。19日、政府が初めて被災地の農産品の一部が放射線に汚染されたと認めた後、ネットユーザーは政府に対する不満を示した。数日前に数値を上回っていることが検出されたのに、どうして今頃発表するのか?20日、日本政府は東京の水道水からも放射性物質が検出されたと発表。政府の災害報告の透明化と、ネットユーザーの自発的な監督とは切っても切れない。菅直人首相と国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長が会談した際、IAEAによる日本の原発危機の厳密な動態監視を求めるネットユーザーの声が高かった。

ネットユーザーの声はまた、日本政府が「メンツ」や「プライド」を捨て、国際支援を受け入れ、国際協力を展開する重要な原動力となる。大地震と津波で福島第一原発が被害にあった後、米国は直ちに技術支援を申し出たが、東京電力と日本政府は自分の力で冷却装置を修復できるとして米国の申し出を断った。こうした状況が公になるや、ネットユーザーの当局に対する非難は連日続き、プライドしか考えないこうしたやり方に怒りを爆発させた。

ネットユーザーの懸命な叫びが、各党派が争いをやめ、災害救援で協力する後押しとなった。自民党の政務調査会長で元防衛大臣の石破茂氏は震災復興基本法案を策定し、国会への提出を目指す考えを示し、ネットユーザーから「党派を超えた」緊急の良策だと支持を集めている。一方、菅直人首相が19日、鳩山氏、小沢氏、前原氏など民主党の有力者と会談したのを受け、こういう事態に至っても、与党と野党の意見が一致せず、党派本位の狭い考え方に、ネットユーザーからは罵声がとんだ。

国の困難を前に、利益のために人々の苦しみを考えない行為を非難するなど、ネットユーザーは自発的に道徳監督者の役割も買って出ている。例えば日本の有名プロ野球チームが3月25日の東京での試合日程は変更しないと発表、野球の試合はものすごい電気を使うのに、東京で電気が使用制限されているときに、試合決行とは何事かとネットで非難の声が高まり、読売新聞グループ会長で巨人の会長でもある渡辺恒雄氏が槍玉に上がった。多くのテレビ局の地震報道が浅薄で感情的過ぎるのに対して、特に地震を話題にした娯楽的行為に批判が集まった。

その一方、災害救援のすばらしい行為に対しては高い称賛を送り、傷を負った日本社会の士気を高める役割を果たしている。19日、自衛隊が廃墟の中に9日間閉じ込められていた男性を救出した。この知らせはすぐにネット上でアクセスやレスのトップとなった。福島原発の危険度がレベル4からレベル5に引き上げられ、国際救援隊が撤退した後、中国の救援隊がそのまま被災地に残って救援活動を続ける考えを示し、多くのネットユーザーが感動した。中国は救援物資や義捐金のほか、燃料2万トンを無償で追加援助した。これに対し、ネットユーザーは急場を救ってくれたと感謝した。世界的な金融危機で「破産」したアイスランドが今回1億円を寄付したことに対しても、ネットユーザーは「感動」のコメントを多く残した。約40万人の被災者が各地でいまだに避難所生活を強いられており、食料や衣料、薬や医療が不足している。各地のネットユーザーは積極的に政府に解決策を提案している。

日本のネットユーザーの声は益々高い注目と関心を集めつつある。菅直人首相は天野之弥氏との会談で「今後、何も隠さずに情報を公開する」と約束した。世論の圧力によって、巨人球団は試合延期を決定、試合では6つの節電対策を講じると発表した。今月19日の時点で震災被害に遭った3県を除く44県で、多くの地方自治体や民間団体が政府の要請があれば、被災者を一時的な避難や長期的に受け入れる意向を示している。

地震の被害は恐ろしい津波とともに消えたわけではない。今、日本政府がネットユーザーの心の声に耳を傾けるなら、この世紀の災難をどう乗り越えるか、多くの貴重な意見が得られるだろう。(作者:中国社会科学院日本研究所副研究員 金イン)

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年3月23日

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