4月7日、日本福島県、警察も武装し行方不明者の捜索へ
恐怖心は不透明な情報で増幅
こうした一連の流れを,中国科学院大学院新聞系の李大光教授は,「こうしたことは疑いなく中国人民の科学的素養が足りないことを示している。大恐慌が起こるたびに、人々は意識的に騒ぐのではありません。自分の浅はかな知識で憶測し、次から次へと流言が飛び出してしまうことになるのです。」
また李教授は今回人々が抱いている恐怖心は「情報の不透明性」にもよるものだという。日本側が不正確に自分の情報を発表すれば、「物理学者でさえ恐慌に陥ることがある」だろうという。また、今回のような国家的な恐慌は科学的な素養の問題だけでなく、一人で災難に直面した時、「たった1本の稲でも必死になってつかむだろう」ということが原因になっている。
特に日本の低レベル放射性汚水が海に放出されてからというもの、中国のネットユーザー達は自主的に研究に没頭している。中学、高校の地理の教科書の海洋分布図が繰り返しアップされる。アップル社iPhoneのアプリでは、その名も「放射能速攻測定」というアプリが急上昇し、ダウンロード1位となっている。
福島第一原発事故から1ヶ月が経過し、恐慌も時間とともに過ぎ去っていくだろう。福島の取材から北京に帰ってきたばかりの記者は病院で放射線の検査を受けた。病院の作業員と歓談した。自分が日本から帰ってきたばかりで放射能エリアから22㎞しか離れていないところまで行ってきたというと、作業員はびくっとして飛び出すように遠くへ行ってしまった。「うひゃー」と叫んで、見えないところまで行ってしまった。
罪のないホウレンソウ。ホウレンソウを作る農民は、この悪夢は始まったばかりだという。「この放射能は屁でもない」といったところで、今まで愛好されてきたホウレンソウの値段が地に落ちているのは現実だ。
しかし、李教授は、極端な関心を持っているがなかなか手に入らない中国の原発分布図がネット上で急速に広まっていることを指摘し、悪いことばかりじゃないと笑う。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年4月13日