「環球時報」19日付け記事 日本の政界というのはいつもあいまいで、はっきりしないところがある。政府の発言や方案だけでは、日本の政策や行動を理解することは難しい。長い歴史の中で培われた保守的な考えと従順な姿勢は、西洋の民主主義や三権分立の理念と複雑に絡み合い、日本の政界の二面性が形作られた。「表では整然と秩序を守り、裏ではこっそり反旗を翻している」のだ。
「料亭政治」こそ政界の水面下の動きの源である。「料亭」とは伝統的な日本料理を出す高級飲食店であり、美しい庭園に囲まれ、政治家がよく秘密裏に話し合いをする場になっている。料亭は「一見さん」お断りのところが多く、人の紹介なしでは入ることができない。料金のほうも、一般人では手に負えないほど高額で、一回の食事で5~10万円は当たり前だ。料亭は秘密厳守で、そこでの話しは決して外に漏れることがなく、従業員も沈黙を守るように指導されている。そのため、「料亭」は政治家や官僚、財界の大物などの密会の場としては、これ以上好都合な所はないのだ。特に派閥が多い政界では、派閥ごとに、決まって利用する料亭があり、そこが活動の本拠地にもなっている。実は永田町ではなく、これらの路地にある料亭で決定されている政策も多いのかもしれない。もちろん、高額な食事代は、政治家が自腹を切って払うわけではなく、政治資金から支払われるのだ。言ってしまえば、「公費で飲み食いをしている」ということだ。
中国の政治の中心は中南海にあり、アメリカの場合は、ワシントンのペンシルバニア・アベニューだ。そして、日本の政治の中心は東京都の永田町である。国会議事堂があるだけでなく、官庁も周辺にあり、三菱や野村證券といった財界大手も集まっている。他にも、ここに本社を構えている外資系の一流企業も多い。永田町に近い、赤坂と銀座は長年、政治家や実業家が散財してきた場所であり、東京の高額消費の象徴である。