京都大学の留学生の受入重点国はベトナム、エジプト及び中国である。現在、京都大学は中国の11の大学と学術・教育交流協定を結んでおり、中国重点大学では平成20年度に任命した海外アドバイザーを通じて優れた学生の招致を行う。「今、京都大学の留学生人数は1500人余りだが、5年間で倍に増やす。その中で、中国人留学生を約1300人に増やす予定だ」と大西氏は述べた。
海外同窓会との連携強化
大西氏は「京都大学には、卒業生・同窓会からの永続的なサポートが必要である。国からの運営費交付金が年々削減され、大学が自活する道を探らなければならない。そのためには、同窓会との緊密な情報交換と連携が必要だ」と述べた。「京都大学全体としては、5年前に、同窓会活動をサポートしようという方針を打ち出した。ばらばらになっている同窓会を統合するというものだ。卒業した人たちの意見も聞いて、大学をよくしたいという考えが非常に強くなってきて、2年前から、大学の執行部を中心に同窓会との交流をやり始めた」。
3月26日、大西氏は中国人民大学で開催された京京会(中国・北京地区京都大学同窓会)の例会に出席した。例会では、京京会会長の松野豊氏(工学部・昭和54年卒)の挨拶の後、大西理事・副学長から京都大学の現状報告やオンライン卒業生名簿「京大アラムナイ」についての説明を行った。
「京京会は京都大学の同窓会の中で一番古い」と大西氏は語った。京京会は北京および周辺エリア在住の京大関係者の会として発足した。中国での京都大学同窓会は京京会のほかに、京仙会(中国上海地区京大同窓会)と京都大学中国同窓会(上海市、北京市、杭州市、南京市、西安市などに在住する中国人の京都大学卒業生を会員とする同窓会)もある。
海外の同窓会について、大西氏は「今、いろいろな同窓会の名簿を作っている。北京、上海でやっているし、それから他の国では、タイ、ベトナム、インドネシアでも組織も作って、皆さんがたに行動してもらっている。その結果は大学に報道する」と語った。
卒業生との連絡について、大西氏は「京都大学では、卒業生が自身の動向をWeb上で大学データベースに登録できる卒業生名簿『京大アラムナイ』システムを平成22年9月1日に稼働させた。これを更に機能向上させて卒業生の情報交換に便利に利用できるよう準備を進めている」と述べた。
京都大学ホームページの地域同窓会ページには、Googleマップを利用して作った各同窓会の世界地図があり、現在支部が存在する都市に旗が立っている。「Googleマップの中でクリックすると、その同窓会のアドレスが出てくるし、どんな活動しているかも出てくる。今後仕事や勉学でかの地を訪れるときに是非連絡をしていただき、交流を深めてもらいたい」と大西氏は語った。
関連情報
京大アラムナイ-ログインページ:http://www.alumni.kyoto-u.ac.jp/
『北京週報日本語版』2011年4月22日