上海虹橋辺検站(出入国管理部門)はこのほど、東日本大震災の影響を受け、長期にわたり利用低迷が続いていた中日航空路線は回復傾向にあり、搭乗者数は徐々に増加、1日平均の搭乗者数は震災前の約80%にまで戻ったと明らかにした。訪日留学生がこのところの中日航空路線回復の主な原動力となっている。
同站によると、東日本大震災前の上海二大空港(浦東・虹橋)の1日あたりの訪日中国人搭乗者数は2200人前後を維持していたが、震災を受け、一時は900人未満となった。被災状況が安定したことから、訪日利用者数が回復を始めた。しかし大きな余震が2回発生した後、訪日利用者数は再び減少した。最近になり中国人訪日留学生とビジネスマンが徐々に増え、過去1週間の両空港の訪日中国人搭乗者数は1日1700人前後を保ち、震災前の80%の水準にまで戻った。18-25歳の訪日留学生が総数の3分の1近くを占める一方、乳幼児はきわめて少ない。
辺検民間警察は、4月上旬から中旬は、日本の新学期開始前後にマグニチュード(M)7.0以上の余震が2回発生したため、新学期開始が集中する時期にもかかわらず、多くの親が子どもの安全を心配し、学校側へ訪日就学時期遅延の申請が相次いだ、と明らかにした。親たちはしばらく状況を確認した後、子どもの日本行きに同意、しかし留学生らの間からは異論も出ている。21日に日本に戻った呂さんは「今月6日が始業式でしたが、両親も自分も少し心配で、学校に国内で半月様子を見ると申請しました。最近になり日本の同級生から状況が落ち着いたと聞き、きょう戻ることにしました」と語った。同じく21日に日本に赴いた沈さんは「放射能漏れの危険がしばらく続きそうなので、家族と相談した結果、日本での留学の機会を諦めることにしました。今回は日本に荷物の整理に行き、もう中国に戻ります」と話した。
「人民網日本語版」2011年4月26日