東日本大震災は日本人に悪夢のような記憶を植え付けた。防災が幅広い関心を集め、特に家庭の主婦はそれぞれ、頭を働かせて災害防止・軽減のための様々なアイディアを捻り出している。環球時報が報じた。
日本の主婦の多くは、家にあるものを防災ツールとして利用しようと考えている。大きな地震が起きた時、まず大事なことは、上から落ちてくる物から頭を守ることだ。日本人は頭を守るための綿入り「防災ずきん」を発明した。しかし、実際に地震などの災害が発生した時に手元に防災ずきんがない場合はどうしたら良いのか?主婦たちはある方法を思いついた。四角い布で雑誌を何冊か縛って、ずきん代わりにするのだ。2つの角は、雑誌を頭上で固定するのに便利で、ヘルメットのように頭を守ってくれる。雑誌を数冊重ねれば、上からコンクリートをぶつけても大丈夫だ。
震災を経験し、震災後の生活に素早く対応することの重要性が見直された。地震が起こって断水した場合、トイレが最重要課題となる。主婦たちは簡易トイレを作る方法を考え出した。大きいペットボトルを真ん中で切り、ペットボトルの下半分にゴミ袋をかぶせる。飲み口のある上半分を逆さまにしてして、ゴミ袋をかぶせたペットボトルに重ねると、簡易トイレの出来上がりだ。用を足した後、ゴミ袋だけ取り出して捨てると、清潔である上、臭いもしない。また、災害後にガス供給がストップすると、調理できないことも被災者にとって大きな問題となる。こんな時には、空き缶とろうそくで簡易コンロを作ることができる。缶を切り開き、長い方は下敷きにして、短い方にろうそくを何本かしっかり立てると簡易コンロが完成、熱いご飯やスープを調理することができる。これらはすべて主婦が震災後思いついたものだ。主婦たちは、家の中にある不用品も災害時には役に立つ場合が多々あるので、簡単に捨てないようにと呼びかけている。
また、震災後、予想外の商品が突然売れ出したという。まず眼鏡。多くのおしゃれな人々は、日ごろコンタクトレンズを愛用しているが、震災時にはレンズを清潔に保つことが難しく、不便な思いをした。眼鏡なら、そのような不便は皆無だ。また、ある業者は、日本人が大好きなテディベアと防災バッグを組み合わせ、「テディベア防災セット」を作って販売した。7、8種類の防災用品がテディベアのお腹の中に入っている。普段は室内のインテリアとして楽しめる。価格は高めだが売れ行きは良く、予約しなければ手に入らない。大地震によって、日本人の現代生活様式も見直された。囲碁や将棋、トランプなど昔からあるゲームが再び注目され始めた。このような電気を使わないゲームによって、停電によってもて持て余した時間を楽しむことができるばかりか、家族との会話や交流も活発になることが分かった。
「人民網日本語版」2011年4月28日