●冷淡な日本
だが、かなり長い間、日本は中国とのFTAに高い関心を示さなかった。その理由は、日本が一貫して中国を貿易上のライバルと見なし、東南アジア諸国連合(ASEAN)と締結した経済連携協定(EPA)もある程度、中国の「刺激」を受けたことにある。EPA戦略を通して中国への「包囲」を実現し、いわゆる「地域経済の主導権」を握ることが一貫して日本政府の既定方針、中日間のFTA締結はその方針に反することになり、少なくともこれは日本が優先的に解決すべき課題の序列には入っていなかった。
●熱情的な韓国
韓国の関係方面はこう推量していた。産業チェーンで韓国は中日の間に位置し、仮に日韓がFTAを実現すれば、韓国は日本に対し非常に大きな貿易赤字を抱えることになるが、対日貿易赤字は中韓FTAを通じた黒字で補うことができため、中日韓FTAの実現は、韓国にとって大きな魅力である。これが実現できるかどうかのカギは日本にある。
●日本はなぜ態度を変えたのか