●日本はなぜ態度を変えたのか
日本が「スピードアップ」に同意した理由は、国際貿易環境が変化したことにある。先ず、中国の国際貿易上の地位はすでにその提案をした2002年と一律には論じなれない。米国のオバマ政権の「輸出倍増」計画に、日本は「輸出市場の縮小」だと憂慮した。同時に、周辺では自由貿易協定の締結のスピードが加速し、韓国・欧州FTAは議会で承認され、韓国と米国のFTA交渉も終了。
だが日本は、この2つの重要な製品最終消費地とのFTA整備はいまだ着手していない。日韓は輸出項目でかなり重複しており、韓国と主要国とのFTAが発効すれば、日本の貿易条件は大幅に悪化する可能性がある。日本経済界は政府が推進するFTAの進捗が遅いことに強い不満を募らせるとともに、政府が中日韓FTAに対する態度を変えるよう背中を押している。大陸と台湾の経済協力枠組み協定(ECFA)の発効は、日本には大きな刺激となった。もちろん、「3•11」地震後、日本経済が影響を受けたことも、日本が改心した理由の1つだ。(霍建岗 中国現代国際関係研究院日本所)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年6月15日
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