日本の民主党は29日に党代表選を行う。民主党は衆議院480議席中多数を占めるため、その代表が次期首相に選出される。衆参両院本会議で30日に首相指名選挙が行われ、次期首相が誕生する見込みだ。新京報が伝えた。
現在、前原誠司前外相、野田佳彦財務相、鹿野道彦農林水産相、馬淵澄夫前国土交通相が出馬を宣言し、海江田万里経済産業相も出馬に意欲を示している。
■高い前原人気
菅直人首相は昨年の党代表就任後、「脱小沢路線」を推進。「反小沢派」急先鋒の枝野幸男氏と岡田克也氏を幹事長に任命して、小沢元代表の影響力を削いだ。
党代表選の投票資格を持つのは民主党の国会議員398人で、過半数を獲得すれば勝利する。「親小沢派」議員は約120人おり、この最大派閥の投票の行方が選挙結果に相当の影響を与える。
世論調査で次期首相として人気が高いのは前原氏だが、十分な勝算があるとは言えない。前原氏は一貫して「反小沢派」の急先鋒だったからだ。前原氏は先日、小沢氏のもとを訪れ、挙党一致で国難を乗り切るために支持を要請した。だが小沢氏はその後の鳩山由紀夫前首相との会談で前原不支持と、菅路線を継承しない候補者の推薦を決定した。
■3候補が激しい競争
中国社会科学院の日本問題専門家、李素華氏は前原氏、野田氏、そして小沢派に支持された海江田氏の3人が有力候補だと指摘する。前原氏は管氏とは関係が良く、小沢氏とは不仲だった。だが最近前原氏は組織者の1人として小沢氏の誕生会を用意し、関係修復を図った。だが小沢派の多くは依然前原氏に抵抗がある。小沢氏が海江田氏支持を決定した大きな理由はここにあるかもしれない。
かつてメディアから次期首相最有力候補と見られた野田氏は、国民の支持では前原氏に及ばない。また、前原氏と野田氏はともに松下政経塾の出身で、党内では基本的に同じ流れに属する。両氏の間で投票が分れ、海江田氏に有利に働くかもしれない。規定では200票以上を獲得した候補がいた場合は自動的に当選が決まり、それ以外の場合は上位2候補で決選投票が行われることになっている。
「人民網日本語版」2011年8月29日