松嶋菜々子さんが冷徹な家政婦を演じる話題作「家政婦のミタ」 の9日放送の第5話の視聴率が過去最高の22.5%(関東地区)を記録し、今期の連続ドラマでは最高視聴率を記録した。
タイトルは、市原悦子さん主演のドラマ「家政婦はは見た!」にそっくりだが、市原さん演じる人情味あふれる家政婦とまったく違い、松嶋さん演じる家政婦のミタは超クールな「冷血派」。「市原さんの演じる家政婦は私も大好き。でも私はああいう雰囲気は演じられない」と語る松嶋さん。クールだからこそ、視聴者を引き付けるのだろう。
松嶋さん演じる家政婦はどんな時、どんな場所、どんな場面でもすべて命令に従い、無表情で「わかりました」と答え、指示通りに動く。おもしろいのは、デジタルテレビの普及した今日、多くの芸能人が前よりも厚化粧でテレビに出演するが、松嶋さんは平然と素顔でカメラの前に立ち、視聴者もその皺から歳月の流れを感じるが、それが却って好印象を与えている。ある民放テレビ局の監督は、「女優風ではない演技で視聴者を魅了したのはこれが初めて」と語る。
ドラマの中で、自分の浮気のせいで妻が自殺したにもかかわらず、過ちを認めない夫は、現代の日本社会の男性の醜い一面を余すところなく表現し、従来の家庭、親子の倫理の極限に迫っている。すべて命令に従うミタの行為は、世界で最もストレスのある日本人の緊張感を和らげる象徴ともみられている。
いずれにせよ、今後の展開に多くの視聴者が期待していることだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年11月11日