日本の独立行政法人国際協力機構(JICA)が中国の国家林業局、地方政府部門、企業、NGOと共催する「中日林業協力フォーラム」が8日、北京で開催された。章紅燕・中国国家林業局国際協力司副司長、蘇明・中国国家林業局対外協力センター主任、青戸直哉・在中国日本国大使館参事官、中川聞夫(きくお)・JICA中国事務所長らが開幕式に出席し祝辞を述べた。
中日両国の林業協力は1984年に始まり27年目を迎えた。この間、日本は中国で大規模な植樹造林・技術開発、人材育成などの活動を行い、中日林業協力は生態系・社会・経済の巨大な効果として現れている。青戸参事官によると、中日林業協力はすでに日中ハイレベル経済対話の重要議題に組み入れられており、両国関係発展を促進する上でひとつの焦点となっている。
中川所長は祝辞の中で「中国の林業分野では、JICAなど政府型協力機構のほか、日本企業・NGOなども多くの造林活動を行ってきました。今回のフォーラムを通じ、中日両国が今後、林業協力の推進をより一層促すことができれば、と希望します」と寄せた。
今年は国連が定める「国際森林年」であり、中国を含む世界各国は多種多様な森林保護活動を積極的に展開している。中国も一貫して林業建設と環境保護を重視し、「十二五(第12次5カ年計画:2011-2015年)」に関する今年の全国人民代表大会(全人代)の決議では、林業建設を引き続き重点発展分野として定めている。
中川所長は人民日報のウェブサイト「人民網」の取材に対し、「森林保護と林業協力は一国家のみならず、地球環境の変化に影響を与える。よってグローバルな協力推進が求められ、林業分野でより豊かで実りある、効果的な活動を展開すべき」と指摘した。
今回のフォーラムには中国側から国内21省(自治区・直轄市)の政府部門、北京市内5大学の研究機構、日本側からは企業十数社の、約160人が参加した。出席者らは中日両国の林業分野での最新事案について交流し、協力の将来像について深く意見交換を行った。
「人民網日本語版」2011年12月12日