日本の研究者が野生のサル1000頭を使って福島原発周囲の森林の放射線量を調べるという。サルに放射線測定器と衛星利用測位システム(GPS)を装着し、放射線量と拡散速度を測定する計画だ。13日付の英デイリー・メール紙が伝えた。
今年3月、日本の東北地方で発生した大地震により、福島第一原発で放射能が漏れる事故が起きた。日本政府は測定器を携帯したヘリコプターで放射線の拡散状況を調べているが、この方法だと広い範囲の測定にしか向かず、具体的な地点の放射線量を確認することができない。
そこで福島大学の高橋隆行教授らのチームが、1000頭の野生サルを使って福島原発周囲の放射線状況を追跡・観測する方法を考案した。高橋教授は「サルたちが特定の地域のより詳細なデータを入手する手助けをしてくれる。森の中で雨、植物、川の流れを通じて拡散した放射線量を把握するのに役立つ」と話している。このほかに研究者は動物の被ばく状況も調べる計画。
今回観測が行われる地域には、福島県南相馬市も含まれる。ここの住民6万7000人の半数以上はすでに避難しており、地域の3分の1が原発から半径20キロ以内の警戒区域に指定されている。同計画は来春には始まる予定。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年12月15日