また日本の若い男性はますます女性的になっており、女性と同じようにお洒落に熱心だ。草食系男子のなかには、「自分の手指の爪がきれいに整っていれば、十分な自信につながります」と言う人もいる。彼らの多くは、ネイルサロンに出かけ、爪のケアをしてもらう。お洒落以外に、女性化傾向を示す日本人男性の例として、ある日本の便器メーカーが実施した調査の結果、日本人男性の半数は、女性と同じ格好で洋式便器に腰かけて小便を足していることが判明した。また、男性用ブラジャーも昨年11月に発売され、まずまずの売れ行きという。男性用ブラジャーを発売した東京都練馬区の下着販売店「Wish」では1年間で1万枚以上売れた。
男性用ブラジャーの販売量と反比例の関係にあるのは、コンドームの販売量だ。日本国内のコンドーム販売量は2009年から減少し始めた。性行為は疲れるだけだと思っている草食系男子が多く、この風潮は家庭を築くことから彼らを遠ざけている一因でもある。共同通信社の報道によると、日本の若い男性の間で、女装して「偽娘(日本の「男の娘<おとこのこ>」に相当)」になることがブームになっているという。「偽娘」を従業員に雇う喫茶店・カフェの類が続々と登場している。東京の街頭を歩くスカート姿の男性は、もはや珍しい光景ではなくなった。戦闘服ではなく女装を愛する、新世代の日本人男子は、急速に弱体化している。
哲学が専門の大阪府立大学・森岡正博教授は「男性的気質が最も顕著に現れている例として、戦場にいる勇士が挙げられます。しかし、男性に男性的行動を強いる社会的圧力は現在消えつつあります。戦後60数年、生活が安定し、経済的にも全体的に恵まれた状況の日本人社会において、男性を勇猛な方向に駆り立てるような社会的価値は崩壊し、「男は勇猛であるべき」ことは昔ほど求められなくなりました。このような情勢から、『草食系男子』が誕生したのです」と語った。草食系男性に代表される男性の女性化は、日本の民族性を希釈させることにもつながった。日本に「男性」はまだいるが、「男」は消えてしまった。「男は皆好色」という鉄則にも、変化が生じた。そして、こうした現象は日本に限ったものではない。
「人民網日本語版」2011年12月16日