日本の野田佳彦首相が25日、26日に中国を訪問した。民主党政権発足後、首相の訪中は初だ。人民日報傘下の国際情報紙・環球時報が伝えた。
時事通信は、両国間にはここ数年、釣魚島船舶衝突事件、東中国海ガス田係争、両国民間の強い不信感など多くの事態が起き、野田首相の今回の訪中でさえ紆余曲折があったと指摘。英BBCは「閑散とした旅」になり、「大きな収穫はない」との予測をしている。一方、こうした悲観的側面が中日関係の全てではないとする分析もある。西日本新聞(25日付)は、野田首相が中国メディアとの書面インタビューで1984年に訪中した経験に触れ、自らを「日中交流の子」と呼んだことに言及。両国間の「不信感」を取り除く突破口を開くことを日本政府は望んでいるとしている。
野田首相は26日に帰国し、27日からインドを訪問する。沖縄大学の劉剛氏は環球時報の取材に「この微妙な日程は、少なくとも戦略・心理上、中国を牽制する意味合いを持つ。中日は経済的相互依存を強めているが、様々な摩擦のため、野田首相の今回の訪中に余り大きな期待はできない。例えば中国の軍事力の問題では、背後にやはり米国の要素がある。日本は自国の軍事戦略を米国と結びつけており、米国の牽制があるため、対中外交で成果を上げるのは難しい」と指摘する。
「人民網日本語版」2011年12月27日