◆自分の道を歩む
肖氏のマンガを読むと、そのバラエティー豊かさには驚かされる。作者のキャンパスライフについても描かれており、例えば「入学1週間目、学生生活で史上最大の危機を迎えた。意外な出来事の連続で、私はボロボロになり敗北した」等がある。また「日本の食材は奇妙なほど高い。例えば牛肉だが、500グラムで250元(約3000円)もする」といった、作者の日本に対する感想もある。
ある読者は、肖氏のマンガを読むことで日本の多くのことが理解できた、と感想を寄せた。また多くの読者が「脳残君」のファンになっている。「あなたのマンガが更新されるのを待っています。毎週必ず読みます」
肖氏は自分の作品がこれほど注目を集めた理由は、国際的な作品としての個性にあると分析した。肖氏は以下の例をあげた。これまでにも、中国に留学した韓国人留学生が描いたマンガ「ニーハオ、私は韓国人」が、ネット上のアクセス数で驚異的な数値を記録した。また日本で人気の高いマンガ「中国嫁日記」は、日本人の夫と中国人の妻の結婚生活について描かれており、似た性質のマンガと言える。
肖氏は、「そして東日本大震災という特殊な時期に、人々の日本に対する注目度が高まりました。しかし自分の作品そのものの質が、合格基準に達する必要があります」と語った。
当然ながら、肖氏がこれほどの成果を収めたもう一つの重要な理由は、自身の努力である。この「日本留学を記録したマンガ」は、数カ月間のうちに60話も連載された。肖氏によると、毎日2-3時までマンガを描き、週末もマンガに時間を費やすという。「日中に言語を学び、夜に漫画を描きます。残念ながら忙しすぎて、日本にいる半年余り、遊びに出かけたことがありません」。
肖氏の将来について、両親にも考えがあった。日本で大学院を卒業して、故郷に帰り大学の教員になって欲しかったのだ。しかし肖氏は興味がなく、「食べるために働くのは嫌です、私はただ自分の好きな仕事がしたいだけです。自分の人生は自分で選ぶからこそ、有意義なのです」と語った。