空気中の放射性物質におびえる在日中国人

空気中の放射性物質におびえる在日中国人。

タグ: 黒煙,福島,在日中国人,放射性物質

発信時間: 2012-01-30 13:48:37 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

樋沢での測定で判明した「ホットスポット」の存在に気が気でなかった鄭端さんは1月16日、さらに精密な測定器を借り、同じ場所で再度測量した。その結果、排水溝の放射線量は毎時2.59マイクロシーベルトに達した。20日以上前に測定した数値よりも高い上に、上昇し続けていることが判明した。2分後には毎時2.77マイクロシーベルト、5分後には2.97マイクロシーベルトになったのである。

数値は上昇を続け、最終的には毎時3.22マイクロシーベルトに達した。鄭端さんは恐ろしくなった。この数値は国家安全基準値である毎時0.23マイクロシーベルトの14倍であり、避難勧告水準に達していたからだ。彼女はこれ以上測定する気になれず、逃げだすだけだった。

今回の想定を通じていくつかの点が明らかになったと鄭端さんはいう。第一に、つくば市北部地区の汚染量が最も低く、南に行くほど汚染がひどくなること。第二に、下水道や排水溝、雨どい、窪地などが放射性物質の最も集まりやすい場所であり、いずれも放射線量が高くなっていること。第三に、つくば市には「ホットスポット」が存在し、その放射線量は福島県の緊急避難地域と比肩しうる数値であること。第四に、放射線量はその発生源からの距離と必ずしも相関関係にあるわけではなく、地形や風向き、気候によって決まること。つくば市北部地区は、南部地区よりも福島第一原発から近い。しかし北部は筑波山が近いため、山が放射性物質の降下を遮ったのだ。また北部地区は南部地区よりも地勢が高い。放射性物質は河川や雨水と共に高い場所から低い場所へと移動する。これが、南部地区の汚染をよりひどいものにしている。第五に、同じ地域でも放射線量の分布は均一ではないということ。これは除染を非常に困難なものにしている理由でもある。日本政府は声を大にして「除染、除染」と言いながら、福島県の除染が現在に至るまで遅々として進まない理由はここにある。

環境省は昨年12月19日、放射性物質汚染の深刻(毎時0.23マイクロシーベルト以上)な東北と関東8県の102市町村を「汚染重点調査地区」とし、原則として国家の費用で除染することに決めた。そのうち福島県は40市町村で、茨城県は20市町村だった。つくば市もこの中に入っている。

そのため鄭端さんは、測量結果を市役所の関連部署に報告した。このとき職員は彼女に一枚の説明書を渡した。説明書に書かれた除染方法は、自分で放射性物質を取り除き、取り除いた汚染土壌はそばの土地に置いておくというものだった。鄭端さんは開いた口がふさがらなかった。汚染した土壌を元の場所に放置するならば、取り除く作業に何の意味があるのか。日本政府は毎時0.23マイクロシーベルト以上の汚染地域は国家予算で除染するのではなかったのか。

鄭端さんは、つくば市では今日に至るまで、汚染が極端にひどい幼稚園と学校以外、放射性物質の除去作業は遅々として進んでいないと説明する。除染で出た汚染土壌の置き場所がないために対処できないのだ。これが放射性物質除去作業の進展を遅らせている原因となっている。原発事故が引き起こした深刻な問題に対し、日本政府は今でも策を見いだせないでいると彼女は嘆く。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年1月30日

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