また、「日本基準の第6世代機」の基準から、それが単に独立した作戦プラットフォームではなく、包括的な空中戦システムの角度から考えられている事に気付く。こうした考えは、単一型の次世代戦闘機よりも幅広くなる。日本が提案する第6世代機が国際的な基準になるか、つまり将来実際に第6世代機をつくれるかは、日本が紙面上のものを現実に変えられるかにかかっている。一方、他の航空大国が日本の第6世代機の基準に対してどのような態度を取るかにも注意が必要だ。
どんな大型兵器装備にも国際的な基準がある。誰がその基準を確立するかで、誰がその分野の技術をリードするかが決まる。軍事航空の分野でみると、第3世代機からその国際基準は基本的に米国が確立してきた。今日本がこうした基準を提案し、今後それが国際基準になった場合、世界の軍事技術をリードしたいという日本の野心を垣間見るかもしれない。
実際、日本はこうした方面で第6世代機だけでなく、もっと早くに10式戦車を提案。世界的な主力戦車はドイツの「レオパルト2」によって確立された第3世代にとどまっている。その後、日本だけが10式戦車で知られる、いわゆる「第4世代主力戦車」を開発した。
日本が過去に提案した次世代主力戦車の基準と今回の第6世代戦闘機の基準はやり方は異なるが同じ効果がある。これは軍事技術をリードしたい日本の野望を示している。先に軍事品、貿易、法的制約などを緩和したことと合わせても、日本が将来に向けて大きなビジョンを描こうとしているのがなんとなくわかる。日米軍事同盟のパートナーや二流の大国としてだけでなく、より大きな発展を望んでいる。それを考えると、日本がいわゆる第6世代機の基準を先駆けて提案したのも納得がいく。
注目したいのは、第6世代機の基準が技術的に一部だけでも現実となれば、戦闘機技術は大きく前進する。その時、第6世代機は本当に国際戦闘機の分野の模範となり、米国でさえ日本との共同開発を望む可能性がある。いわゆる第6世代が最終的に具体的な戦闘機または空中戦システムが完成しなくても、それに関連する各種技術を現在の戦闘機に活用できる。これは日本の今後の軍事航空技術の向上、さらには将来的な世界の軍事航空市場への影響を考えると軽視できない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年3月23日