「日本新聞網」3月26日付の記事によると、27日から韓国の首都ソウルで開かれる核安全サミットは、福島第一原発事故以来の核問題に関するサミットで、53カ国の首脳らが討議に参加する。しかし、本来なら主役であるはずの野田首相は、国会の日程を調整することなく、開幕式に参加しなかったばかりか、26日夜の夕食会までキャンセルした。また、各国の首脳との会談も予定されておらず、野田首相は「蚊帳の外」状態である。
首相官邸によると、野田首相は参議院予算委員会の消費税増税に関する集中審議に参加しており、会議が夜まで長引いたために夕食会に間に合わなかったという。会議終了後、野田首相は東京羽田空港から政府専用機でソウルに向かった。夕食会に間に合わないため、ソウル到着後はそのままホテルに直行したようだ。27日午前にサミットに出席し、午後には東京に戻る予定である。韓国滞在時間は約18時間だ。
中米などの首脳は25日夜にはソウル入りしており、両国間の会談などを続々と行なっている。それに比べ、野田首相は、今回は首脳会談を1度も行なわない。これに対し、藤村修内閣官房長官は、「国内で閣議決定を急ぐ問題があり、首相の日程に余裕がない。国内事情を重視している」と説明した。野田首相は朝食や昼食の時間を利用して各国首脳と言葉を交わす予定である。
外務省関係者は「首相が外遊の際に、他国の首脳と個別会談を行わないのは異例のことである」と指摘。日本の国際社会での存在感が益々低下する事が懸念される。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年3月27日